教育心理学概論 三宅芳雄, 三宅なほみ

一昨年来、読書会をしたりしてアジャイル界隈で言及されている「教育心理学概論」はこちらです。放送大学のテキストで、他の先生からも同名で出ているのでご注意ください。講座用のテキストとして制作されたものですが、「人は学び続ける動物である、なぜならば」という問いからはじまる、故三宅なほみ先生の思考の展開を垣間見ることができる良書です。一章だけでもおすすめ。

「人は、学び続ける動物である。なぜそういえるかというと、人が問題を解いていたり、新しい問題の解を見極めたりする時どういうことが起きているかを詳細に観察してみると、人は、何かが少し分かってくると、その先にさらに知りたいこと、調べたいことが出てくることが多いからだ。人はなにも知らないから学ぶのではなく、何かが分かり始めてきたからこそ学ぶ、ともいえる。」(第一章 P.13-14)

子供の学びの過程とその効果についての実際の研究について言及した後(教科書なのできちんとしてます)、職業上の学び、組織での学び、ITを使った学びの支援なども展開されます。 個人的にはアジャイルとパターンと認知心理学が一つに繋がった本だと思いました(個人の見解です)。

著者の三宅芳雄・なほみの両先生は、認知心理学を学び、認知科学という新たな学問分野が生まれたときに、アメリカでそれに立ち会ってきたバリバリの研究者です。その後、日本に戻り、コンピュータのヒューマンインタフェースや、学習の仕組みをずっと研究してこられました。近年は大学を始めとして小中高の教育現場に自ら立ち入り、現場の先生方と協力して、研究の前に、研究対象となるべき「よい教育現場」を作るために尽力されてきました (  東京大学 CoREF |  )。 

 

 

 

教育心理学概論 (放送大学教材)

教育心理学概論 (放送大学教材)

 

 

 ちょっと手ごわいな、とおもったらぜひ、他の人と集まって協調的に読んでいみると良いと思います。そんな場所もあります。川鯉さんによる勉強会はこちら

educational-psychology.connpass.com

 

外から見ている限り、仕事って簡単に見えてしまう

外から見ていると、難易度の非常に高い達人の仕事でも、さも簡単にやっているかのように見えてしまう。....これを思い出すような体験をしたのでメモしておく。

 

スクラムの改善ワークショップで..

こないだ、旧知の方が勤めるある会社さんで、スクラムの基本を紹介するセッションをやった。3時間半から4時間で行うそのセッションでは、ピンポンゲームを使って、改善の仕組みを学んでいただくことが多い。今回はその旧知の方がピンポンゲーム体験済みだったので、ゲームの参加者グループからは外れてもらい、外部からの視点で見ておいてもらうことにした。

一通りゲームが終わり、全体のふりかえりをすることにした。協調問題解決の練習の一環として、参加者全員でそれぞれ気づいたことを付箋に書き出し、全体でまとめていくというプロセスをとる。まとまった付箋について、誰かに立候補してもらって、外側の人間(講師である私)に対して説明していただく。説明をすることで、よりよい共通理解を作ることができるという寸法だ。

いつも通り参加者から説明役の立候補を募ったところ、横に外れていた方が、「私やりましょうか?」と、手をあげてくれた。通常は参加者にお願いするのだけれど、今回は旧知ということもあり、その方にお願いすることにした。

説明を始めると、その方はまず付箋の大きなカテゴリだけをざっくりと説明した。そして、自分なりのアドバイスを始めた。これはちょっと私の意図とは違ったのだけど、面白いなと思ったので続けてもらった。彼はこう言っていた。

「客観的な視点でみると、こういう点がもっと改善できそうだと思いました」

もしかすると、これは世の中のマネージャーの人たちが多くハマっている罠なのかもしれない、と感じた。

 

 マネージャーの人たちがハマりやすい罠

手を動かしてなにかを作っていると、決して思うとおりにはいかないものだ。「全く無意味な失敗」も「文句のつけようのない成功」もめったになくて、そこそこうまくいくところとうまくいかないところ、やってみてはじめてわかることがあり、思いつくアイデア、次にやってみたいことが出てくるものだ。動作や表情に出ているかどうかわからないが、心と頭の中はグルングルンと回っている。

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しかし、外から観察していると、細かなことを無視して、全体を見通し「本質」が見える感じがする。やっていないので、心のざわめきも雑念もない。中の人では気づけない、価値ある仮説が見えた気がする。アドバイスしたくなる。そもそも参加していないわけだし、なにか貢献したくてウズウズする。その分野に経験があるし勘所もあるので、自分がしたような失敗を超えてもっとすごいところまでこの人たちならば行けるのではないか。できれば自分もそこに貢献できるのではないか? 

 

抽象化は悪 - チーム自身が獲得した情報量を活かそう

ちょっと待ってほしい。手を動かしている人たちの課題認識やアイデアを無視してはならない。実際にやってみて、また、これからもやっていくだろう人たちが、どのようなことを感じて、苦労して、学んで、これからどうしたいと考えているだろう?

先のゲームの話に戻ると、本当にすべきなのは、チーム自身の手で、チーム自身のふりかえりをしてもらうことだと感じた。そこで、こんどはチームの中から一人立ってもらって、今度は付箋の内容を忠実に紹介してもらうことにした。なるべく省略しないで、忠実に。意味がわからなかったら書いた人に補足してもらう。そうして、全体ではなく、実際に作業した人たち自身が、具体的にどんなことを考えたのかを知ることができた。

業務をしている人たち自身が、一番の解決者なのだ、ということを、私たちは繰り返し見てきたように思う。下の写真は、ヴァル研究所さんの総務部門の方々の看板を視察させていただいたときのものだ。このように、非IT部門の方々でも、自らが一番知っている業務を見える化することで、自分たちで解決していくことができる。カンバンの作り方をアドバイスしたくなってしまうかもしれないが、それだけで業務が良くなるとは思えない。大事なのは、現在どのような成り立ちで、どういう人たちが、どのように業務を回しているかであり、実際にやっている人たちだけが知りうる膨大な情報がそこにあるのだ。

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専門家に頼ることも必要なことがある - 必要な知識を高速に取り込む

もちろん、専門知識が不足しているという悩みもあるだろう。その場合は、教えてくれる人を雇って、教えてもらえばいい。コンサルタントというのは特定業務について教えてくれる人たちのことだ。自分たちの状況を整理して、新しい情報をもらい、改善案になりそうなアイデアを発想するための手助けをしてもらおう。一定期間業務を委託して、その間に学ばせてもらうというのでもよいだろう。専門知識を学べば、専門家ほどのアウトプットは出せないかもしれないけれど、少なくとも専門家の苦労のしどころは理解できるようになる。「専門家なのに、もっとうまくできないのか?」というような上から目線での評価はしなくなり、相手との協業関係を深めることが出来る。それは経済的にも価値がある。専門家は、よくわからない相手にはリスクバッファを積むが、わかっている相手にはいろいろと実質的に安く請け負えるように工夫してくれるものだからだ。よいパートナー関係を築くためにも、相手の痛みを知る必要がある。

 

現場の知識を活かすサーバントリーダーシップ

業務は複雑の一途を辿っている。最も状況をよく知っているのは、上司ではなく、業務を行っている個人ないしチームだ。マネジメントは、現場の知識・経験を最大限に生かさなければならない。

そのためには、必要な情報をすべて現場で共有し、自分たちの手で課題の定義を行い、解決への試行を繰り返さなければならない。そうしてチームが自律的に学ぶ状態を作り、チームでは解決できない課題へのサポートを行う。こうしたマネジメントスタイルを、サーバントリーダーシップという。問題解決をするチームに対して、ボスとして振る舞うのではなく、サーバント(執事)として振る舞うのだ。

私の経験上でも、上手なマネージャーは、多かれ少なかれ、上手にサーバントのような役割をこなしている。話を聞くのがうまく、必ず部下の意図を確認して、困っていることを聞く。自分で解決できそうなことは、発想の転換を促し、個人では解決できなさそうなことは引き取ってエスカレーションする。

簡単でもないし、誰にでも出来ることではないだろうが、そういううまいマネージャーが増えていくことを願っている。

 

 p.s. 上の写真のチームの事例は、こちらの勉強会で発表を聞けると思います。

connpass.com

熱意ある共犯者

「問題をいたいほどよく知っている人」が、熱意を持って改善のために努力するということ。

こういう人がいると、プロジェクトはうまくいくと固く信じている。言葉は悪いが「熱意ある共犯者」と定義したい。

 

2009年に参加した参加したカンファレンスで、住友信託銀行(当時)の小吉文子さんのセッションに参加して、こんなことを書いていた。

 

人事や総務といった業務担当の方を支援する仕事に最近関わらせてもらっていて、開発部門を支援するのとはまた違った趣があるのだけど、成功要因の根っこにあるのは、こういうことなんじゃないかという思いを強くしている。

 

ずっとこの思いは変わっていないし、誰かと仕事するときには指針としている。変化は情熱のあるエバンジェリスト(イニシエーター)から起こるものだろう。

 

もちろん仕事には様々な要因が影響し簡単ではない。共犯者の情熱も有限なので、途中で諦めてしまったり、中断して時期を待つこともある。元々の計画が挑戦的すぎて立ちゆかなくなることもある。しかし、火種がなければ火はつかないのだ。

 

自分がその火種なら、できることはなんでもやろう (Fearless Change のエバンジェリストパターン)。支援するマネージャーやコンサルタントやコーチなら、そういう人を探して手助けしよう。

 

以下、当時のブログから。

 

2009-11-05
DESIGN IT! Conference 2009 クラウド時代のユーザーエクスペリエンス(11月18日)
AgileUCD

http://kawaguti.hateblo.jp/entry/20091105/1257356060

 

住友信託銀行の小吉さんのセッションは、実は今回一番感動したセッション。

  • もともと銀行窓口業務をやっていて、複数のツールを組み合わせて使わなければならない現状に、「なんでこうなっているんだろう」と疑問をもっていた
  • ユーザビリティに着目した窓口新システムを作るための、インタビューが来て、「私がやらなければ」と思い、作る側にまわることになった(システム開発のことは全く知らないけど、勇気を持って飛び込んだ)。
  • 開発手法は、プロトタイピング + ウォーターフォールと定義していた
  • 現場の意見を聞き出したり、人が集まる会議で実際に使ってもらって、開発者が後ろで観察したり。ユーザビリティの手法をソシオメディア社からコンサルしてもらって、やった。
  • 現場のスムーズな移行も気を使って行った。
  • 1つの業務フローの例では、 3画面が1画面になり、入力が1/3になり、180秒が30秒に短縮されたとのこと。
  • 経営向けのアピールも行っていて、「現場の声」+「ユーザビリティ」を組み合わせてアピールすることで、システムの必然性と有用さをアピールした。
  • 企画担当と、開発担当は同席で作業を進めた。

 

感想

  • なにより、小吉さんのパッションに感動した。涙でた。
  • 「問題をいたいほどよく知っている人」が、熱意を持って改善のために努力するということ。
  • こういう人がいると、プロジェクトはうまくいくと固く信じている。言葉は悪いが「熱意ある共犯者」と定義したい。
  • UCDとアジャイルのメソッドを取り込むことで、開発者にも現場にも納得感の高いシステムづくりができたようだ
  • 企画者も開発者も悩みは多かったとのこと。いや、それは正常な悩みだと思う!あなたが悩むことで、他の多くの人の悩みが取り除かれる。それがシステムづくりってものじゃなかろうか。

 

ジョイ・インク (Joy, inc.) のメンローイノベーションズに行ってきた

Agile 2017 の帰り道、少し滞在を延長して、デトロイト近郊のアナーバー(Ann Arbor)にあるメンローイノベーションズの見学ツアーに参加しました。アナーバーは名門ミシガン大学(U-M)の本拠がある街です。ちょうど200年前に設立されたこの大学の周りに街ができたようなところみたいです。成田から直行便があるデトロイト空港から車で30分くらいでした。

 

ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント

ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント

 

 

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二匹いる Chief Motivation Officer のお一匹。

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今日の案内役は入社二年のEricさんと、5ヶ月のDaveさん。Ericさんは元3DCGエンジニアで、Daveさんはもともとメディカル系のエンジニア。文化に合うかどうかで、スキルは後、という採用方針を体現するような二人だ。

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ソフトウェアが世の中に悪い影響を及ぼしていたりするのが嫌だ、使いにくクレジットカード決済画面とか...と熱く語るリチャード(Richard Sheridan)さん。後ろにあるポスターには「より素早く失敗しよう(Make Mistake Faster)」って書いてある。アメリカの教育システムは失敗を許さないところがあって、いい大学、いい企業に入ることを目指すのだけど、メンローでは素早く失敗して、そこから学んでいきたい。この点が一番しつこく教えないとなかなかできないところだそうだ。

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中央にあるのはジョイ・インク6章に出てくるペルソナマップの実物。ハイテク人類学者(HTAs = いわゆるUX担当に近い要件定義担当)が、実ユーザの観察に基づいてペルソナを書き出し、さらにどのユーザーにまず注力するかを決め、顧客に提案する。

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デザイン思考とかユーザ中心設計に基づいて要件定義を進めていく部分だ。これを元にHTAsがユーザーストーリーに書き落としていく。

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つぎはプランニング。4章にある計画ゲームを行って、プロジェクトチームのペアがどのように一週間働くかをリソース計画する。

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ここでは「ペアがいくつアサインされるか」以上の情報は基本的にはない。顧客がだれをここにアサインを選ぶことはできない。結果的に誰が仕事してるかは、別に隠していないそうだけど。

個別のストーリーは白い紙で、サイズが見積もり時間を表す。ピンクは作業に割れていない大きな機能(いわゆるエピック)。黄色はプロジェクトごとに存在する必要な作業。ここではユーザー受け入れテストの結果のフィードバックへの対応の例が貼ってあった。紫はContingencyとあるが、通常20-30%ほどのリソースを安全余裕として取っておくのだそうだ。それもクライアントの前で見える化される。

スタンドアップ、プランニング、見積もり、ショウ&テル(スクラムでいうスプリントレビュー)のための時間は予め紙の上で控除されて、32時間がそのペアが週で使える時間としている。この机では6ペアがアサインされて、2週間スプリントで、3−4スプリント先までを計画しているようだった。(個別のカードはクライアントワークなので撮影はできなかった)。

この紙は、ジョイ・インクでは計画おりがみと訳している。とても特徴的な仕組みだと思う。

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ペア作業の模様。この島では手前に2ペア、対面に1ペア作業をしていた。

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つぎはチーム作業の進捗確認。毎日の進捗を明らかにする。計画おりがみからここに落とすのは「プロジェクトマネージャー」の役割だそうだ。Ericが指差しているところのスイカがペア名で、横に3ペアいる。一番右のピンクのペアは「QA」だ。各機能(白い紙一枚ずつ)は、計画折り紙から取ってくる。ステータスを丸いシールでアップデートしていて、赤はQA待ち、緑はQA完了、とかそういう感じ。一スプリントでは終わらない場合もあり、QA差し戻しなどもあるためシールは重ねて貼られていく。このあたりは4章の後半「ドットシール リアルタイム進捗レポート」に解説がある。

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このひもは、現在の時間を表す。毎日だんだん下に下げていくのだ。

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バグのインパクト分析のボードもおいてあった。

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下の写真はメンローの人材管理の肝となるボードだ。従業員の名前(部外者に読み取れないように記号化されている)が書かれた付箋がレベルごとのエリアに貼られている。

上に行くほど「チームに対してより高い貢献ができる」ということを示す。一番左のAssopciateで一番上までいくと、つぎは一つ右のConsultantの一番下に動く。左右は四列あって、左から右へ職位が上がっていく。この写真から、二列目のコンサルタントの3〜5あたりがボリュームゾーンというのが読み取れる。このレベルと給与はなんと「100%連動」だそうだ。

となると、下がるときにえらいモチベーションが下がりそうだけど、あまりいきなり上がったり下がったりはなくて、頻繁に話し合っているそうだ。「多くの企業は年に一度か二度の評価面談で決めているだろうが、うちは頻繁にやってる」ということだ。

ちなみに離職率は「普通(アメリカ基準)」だそう。「離職率ゼロを目指すという話を聞くけど、全然離職しないのもよくないとわかった」とリチャードさんは言っていた。ただ、やめても戻ってくることを奨励しているとことで、3回出戻った人もいるらしい。ちなみに1回目は解雇で、2回目はもっとベターになって帰って来たそう。別にぬるま湯なわけではないのだというのがうかがえた。

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10時に輪になって朝会がある。4章のデイリースタンドアップだ。

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フィードバックシートはシンプルにNPSと改善点だった。ヘンリックの研修で教えてもらって、私もそうしてる。

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6時にドアロックされるので、だいたいそのへんでみんな帰る人が多いらしい。...と思ったら話していたらすっかり6時。リチャードも帰っちゃったしガランとしたオフィスになっていた。学生の質問に答えている説明役の二人組と、柱の向こうでミーティングしているチームが一つあったくらい。日本で言えばベリーホワイト企業である。

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そういえばオフィスの場所もサイズも長らく変わっていなさそうなので、仕事の取り方は工夫がありそうだ。たぶんリソースがアサインできない仕事は受けてない。計画の仕組みからしてそうなっている。これは自分たちの文化にあう良質な顧客を、納得づくで関係を築いているということなんだろう。急に拡張しても品質的に破綻するわけだし。この点は聞いたわけじゃないので、次回お会いするときへの宿題にしとこう。

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ちなみにリチャードさんが帰る前に、日本語版にサインをしてもらった。

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こんなツアーを開催しているのは、「ジョイ」のビジネス価値を伝えるためだという。後ろにあるのはツアー客がどこから来たかを貼るボードで、日本からもいくつか来ていた。札幌と大阪と東京だった気がする。

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みんな帰ってしまったのでお土産は買い損ねた。

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Joy, inc. の訳書たち。

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とても勉強になりました。来てみると、決して海の向こうの全然環境の違う桃源郷の話ではなくて、16年前に走り始めて、ずっと地道に実験を繰り返して、今があるって感じがしました。そこの一端に触れさせていただいて、ありがとうございました!

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あ、大事なこと書き忘れてました。1/11-13に開催予定のスクラムギャザリング東京で著者の Richard Sheridan さんを基調講演スピーカーとしてお呼びする予定です。ぜひ質問攻めにしちゃってください。

 

Agile2017 Day 5

Agile Conference 最終日は メイン会場を使ったアンカンファレンスとキーノートです。

 

Agile 2017 日記のリスト -> Day 1 | Day 2 | Day 3 | Day 4 | Day 5

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前日までOpenJamで提案と投票が行われていて、通過したセッションが今日の場所を獲得。Woody Zuill が No Estimates があったり、Agile Alliance の運営アイデアについて、Agile2018のチェアーがセッション持ってたり。

 

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 AgileとFinanceの話に参加してみた。公共系なので結構説明が大変で、チームとマネジメントのミドルマンとして見える化をしている話だった。あまり手伝えなくてすみません。

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これはWoody Zuill

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ちなみに Rakuten Technology Conference でアンカンファレンストラックをやりますんでぜひ遊びに来てください。テーマはエンジニア未来会議!

 

 

Banish Your Inner Critic v2.0 (Denise Jacobs)

 

 

クロージングキーノートは、同名の本の著者のセッション。自分の心の中の批判的な声にどうやって対処するか。

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そんなのやってもうまくいかない、という心の声。

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そんな心の中の批判の声はどこから来るのか?

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否定的な教えから来るネガティブバイアスなど

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 潜在意識に潜り込む

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 自己批判は大きな問題

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Jez Humble もキーノートで言っていた。悪いシステムはよい人をいずれ打ち負かす

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 創造性を妨げる主要因

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 創造性は力

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どうしたらいい?一つの鍵は注意と集中

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そしてマインドフルネス

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自分への思いやり

他の人と比較するのを抑え、自信を持たせる

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友人が気落ちして自分のところに来たらどういう声をかけてあげる?

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脳には状態を移るのに移る許容量がある

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ちょっとやってみましょう。自己批判の声を書き出してみる。で、隣の人に回してみる。誰のかわからないようにぐるぐる回して開く。他の人はどんな批判的な声を感じてた?

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子供の頃は画家になりたいと思ってた。でも途中で気がついた。私ってそんなに絵が上手くないかも。

でも自分の声なんて正しくない。言葉は力。

さっきの批判的な声を、置き換えてみて。やらなきゃいけない、じゃなくて、なにを成し遂げるかは自分で選んだものだ!

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反芻する。よく噛む

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 手を動かすと反芻になる。

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 バスケットボールをやってたんだけど、大きくなるとチームに埋没。「私ってそんなに優秀なプレイヤーじゃないかも。」

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 他者と比較してしまう症候群

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あなたの独自さの利点を考え、資産にしよう。

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自分自身のすごさのコーチになる。そのコーチを通じて自分と話す

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確証バイアス(思い込み)は、ポジティブにもネガティブにもなる 

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 Kudoファイル使っている人いますか?(Kudoは感謝などを表すカードを渡すこと。もらったカードを集めておくのがKudoファイルだと思います。 Management3.0のKudoカードの例)

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そして、嫉妬から学び、それを(燃料に)変える。

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大学を卒業して、いずれ本を書きたいと思うようになりました。女性だし、マイノリティですけど。「本を出版することがどんだけ大変かわかっているの?」

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Deficiency Anxieties 不足を心配する気持ち

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でもそういう心配は一旦横に置きます (Swipe Left タブレットでシャッと横に追い出すジェスチャ)

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本を出版することはいったんあきらめ、専門性を磨くことにしました。

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新しいことを学んで、テディベアに話す。(ゴムのアヒルってやつですね)

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そして二度も本を出版することができました。

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継続的な改善を

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自分の内部の批判的な声から立ち上がって、クリエイティブになり、専門性を磨き、他の人々に専門性を共有する。あなたから始まります。

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とても勇気をもらえるクロージングキーノートでした。

 

5日間、密度の濃いイベントがたくさんあって、結構疲れました!
一緒にセッション出てくれたり、ご飯付き合ってくれた皆さん、ありがとうございました。

 

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Agile2017 Day 4

Agile Comference 4日目です。金曜は基調講演だけなので、通常のセッションは最終日。

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Moral Foundations Theory: to help address conflict (Linda Rising) POPULAR

 

 

今日はFearless Changeの著者、リンダライジングさんから。話を聞いてるだけで落ち着いた気分になれる、定番のセッションです。今回はコンフリクトマネジメントの話。

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衝突が起きたとき、どんな対応してる?まず衝突に勝ちたいっていう思いが最初に来るのではないか。そこで「私がバカだって教えてくれてありがとう」なんて思う人はいないよね。私もそう

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衝突解決で世界を飛び回る友人の話だと、衝突が起こるのは、相手が情報を持っていないからだと思って、もっと情報を渡したいと思う。もしくは理解できない「あいつら」おかしい。

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 なぜ「あの人たち」はその理由に耳を傾けないのだろう? 

ファクトより前に、聞くかどうかは感情で判断して入り。今私はあなた方がロジカルじゃないって言ってるけど大丈夫?

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行動経済学における確証バイアス。全く同じ情報を得ても、全く別の取り方をする人たち

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さらにバックファイア効果。事実や証拠を使って議論しても、それは相手によって減殺されて、相手の論点をむしろ強化してしまうこともある。

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認知的不協和。自己の信念と違うとき、すごく居心地が悪い。まじ無理。(という実験結果)

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懐疑的な人と皮肉屋。Fearless Changeの懐疑派代表はいい質問者。でも皮肉屋は違う。ネガティブ指向のネガティブ。枝葉末節の話にこだわって、全体を見ないので、全然助けにならない。

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私としてはFearless Change を買っていただけるとありがたいわけですけど。

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この中でこの中で、今日のテーマだとFear Less が最初に読むべきパターン。スティーブンコヴィーの七つの法則もぜひみんな読んでほしい。

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相手(あいつら)の側に行くにはどうしたら良いか。他の人たちが、自分とは違うことを考えている、そこに飛び込むのは難しいこと。でも実は単純な話(簡単ではなくシンプル)。

ぜひ、論理的に話をしてください。聡明な方々。

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もう一つ、Personal Touch パターンも大事。

新しいアイデアには様々な人が様々な反応をして来ます。これがイノベーション普及曲線。

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元になったエベレットロジャーズの本は多くの実証に支えられている。

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この事象自体は動かせないので、うまく利用したい。抵抗を急いで取り除こうとしない。それはあなたが進歩的な仕事をしていることへの自然な反応。多くの人は賢くて、注意深く、自分の仕事にベストを尽くそうとしているだけ。組織内の多くの人があなた達と同じ視野に立つなんてありえない。

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産業革命マインドセット。イノベーターとアーリーアダプターが試し、うまくいったら他の人たちが続く。

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もう一つの重要なパターンは聞く、ということ。心をオープンにするだけでなく態度も。私は十分にあなた方をリスペクトしていて、その観点をいれる用意がある

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 モラルトライブf:id:wayaguchi:20170812205614j:image

アジャイルはモラルトライブかもね。開発者とQAとか。考え方の違いがあるもの

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 それぞれの人に違いがあるので、会話が成立しないのも仕方がないこと。同じ米国でも左右に分かたれている

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すぐやってみて欲しいことは。あなた自身ではなく、相手の感じる価値に注目すること。オープンマインドになるためには、まずあなたの心を開かなければ。

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ボーイスカウトの世界では、まず相手が共通のものを信じているというところから始める

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相手の視点に立つのは難しいことで、練習が必要。「彼女はリンダ、ちょっとアグレッシブだけど、いい人(is ok)」

まだこの戦いの勝利を諦めてない?でも、勝つことはできない。相手も困っている。

休もう!

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合意できなくてもこだわらない

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国の分裂を防いだヘイズ大統領の話。

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たくさんのセッションがあって忙しい中選んでくれてありがとう。(大拍手)

 

 

How we grew Mob Programming, preserved culture, and maintained quality (Christopher Lucian) POPULAR

モブプログラミング発祥の地、Hunter Industries で今なお複数モブチームのマネージャーを続けるChris Lucianさんの経験レポート。1モブチームから、スケールアップした一年半くらいの経験を論文にした。
Chrisさんは、Rakuten Technology Conference 2017 で東京に来てくれる予定で、この拡張の話と。もちろんモブの成立過程の話をセットでしてくれる予定です。

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「ユーザーストーリーマッピング」のJeff Pattonさんと 

Jeff Pattonさんが短い滞在日程割いて会いに来てくれて、みんなでパシャリ

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Agile 2017 日記のリスト -> Day 1 | Day 2 | Day 3 | Day 4 | Day 5

Agile2017 Day 3

3日目のレポートです。継続的デリバリーの Jez Humbleがキーノートに登場です。

 

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Continuous Delivery in Agile (Jez Humble)

継続的デリバリー、DevOpsハンドブックのJez Humble の基調講演。タイトルは「継続的デリバリってすごそう (Continuous Delivery sounds great.)

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継続的デリバリーとは、変化を安全に素早く継続的にユーザーに届けられる能力。

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あらゆる点で継続的デリバリーによってゲームのルールが変わった。
かつての日本の製造業のよう。

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ケントベックのXP、ポッペンディークのリーン、そしてUNIXが父

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なぜUNIXか。

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継続的デリバリーの導入が組織でうまくいかないそれっぽい理由はよく聞くけど、結局文化がクソだから

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Amazonのデプロイ。11.6秒に一回デプロイ。
一方でよくあるデプロイは「投げて祈る」。

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デプロイメントパイプライン。UIテストとか色々なチェックごとにコミットされる。紙でやるより全然いいよね。

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連邦政府クラウドプラットフォーム。あらゆるものを記録する。一年半くらいでやるらしい。

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コンプライアンスの規定も沢山やる。連邦政府がこんな風に動いたこと、たぶんない

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以前のHPのプリンタファームウェアのプロセス。お互い信頼してないから、詳細に計画したり設計したりで随分お金と時間を使ってる。品質低いからマニュアルテストにも時間取られる。時間(サイクルタイム)も取られる。コミットまで1週間..

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ハードウェアのバリエーション減らす。パッケージを単一に。継続的インテグレーション。包括的自動化。シミュレータ作る。

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デプロイメントパイプライン。正しいことを簡単に

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3年で効率化してイノベーションに時間がさけるように (山田日登志さんみたいだ)

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経済性。この本オススメ

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つぎは、大きな生命保険の事例。Too much Legacy。

カンボジアの寺院。木が生えてきて... というシステム

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副社長がきて「これやって」「2年かかります」「これやって」「2年かかります」「これやって」「作り直した方が早いです」

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アーキテクチャ上のアウトカム。チームはこういうことができるか?自律的に大きな変更ができる、...

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NUMMI の話。GMの中では最悪の工場。トヨタとの合弁。組合はトヨタに全従業員の再雇用を要請。

途中で問題が起こったらアンドンコードを引く。人が集まる、マネージャが来る。マネージャがいうこと「手助けできることはある?」従業員がプロセスを改善する権限を持つ。build quality in

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ジョンシュックの論文

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複雑なシステムを作ってて、状況も違うので、プラクティスはコピーできない。

豊田喜一郎 : 設計盗まれても、私たちは学んでいるからさらに先に行く

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DevOpsの原則

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大野耐一

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バカとは戦うな、もっと素晴らしいものを作れ

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で、後半は、ソフトウェア業界の女性の比率が低いことに関する問題提起をしていた。医療や法律の修士は増えているのに、コンピュータサイエンスだけ80年代から女性比率が下がっている。なんでか。80年代にTVゲームは男の子のおもちゃというキャンペーンが行われたせいかも、というような話。

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NASAマーキュリー計画の裏にいた女性の映画「Hidden Figures」の人。

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女性が劣っているということも科学的にない、というか個人差に比べれば、誤差の範囲内。

 

どうしてそこを気にするかというと、技術職は給与も高いし、社会的に大きなインパクトがある。人が足りないなら採用してない50%の人を無視してないで。多様性のあるチームのほうが成績いいというデータもあるし、女性起業家のほうがROIが高い。

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じゃあ、なにができるか?性別や人種による差をなくそう。採用や評価の際にバイアスがかかってないかチェックしよう。

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The Power of Play - Coaching Teams to Play at Work (Laura Powers) POPULAR

ちょくちょく会ってたんだけど、セッションに参加するのは初めてのLaura Powersさん。今回は仕事の中でのPlay(遊び)の重要性について。遊び心大事だよね。

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シリコンバレーのHPに務めてて、すごくハイパフォーマンスなチームというのを体験した。その頃読んでたのはこの本。

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で、その頃のオフィスってこんな感じ。

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しばらくハイテク業界から離れてて、ひさしぶりに戻ってみたらこうなってた。

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遊び心に溢れたオフィス。ドリンクもある。

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なぜ遊びが大事かというと、コミュニケーションを促進するから。一年分の会話より、一時間一緒に遊ぶほうが、相手のことを知れる。

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Playという本をおすすめしたい。

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なんで遊びなのか?子供のためのものじゃなくて大人も遊ぶ!

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遊びって、創造性、イノベーションを求められる問題解決。適応性も必要。

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動物は遊ぶ。

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人間も遊ぶ。大人だって。

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ある企業のマーケティングチームのワークショップ。この人達みんな経営陣。

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モブプログラミングの現場見たことあるかもしれないけど、あれも遊んでいるようにみえるよね。

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遊びとは、日常を抜け出した活動。完全に熱中し、集中する。自分たちの空間と時間で。

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遊びにもいろいろある。チームビルディングとか、シリアスプレイとか。

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 ここからはレゴを使ったワークショップ。この本をベースにしてるよ。

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 ということで楽しくやりました。

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Fluent in Team Culture: The First Shift in Achieving Agility (Diana Larsen, Bonnie Aumann) POPULAR

Diana Larsen 初参加。

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組織は複雑適応系

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複雑適応系の場合はパターンが有効(雑な説明ですみません)。

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複雑適応系では、チームのメンバーは全体性を意識して動かないといけない。

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アジャイルをはじめ、いろんな方法論があるけど、組織に合わせるのが難しい。そこで「Fluency」というアイデアに行き着いた。コーチはどのくらい流暢さを求められるか。チームはどうか。一からアジャイルを始めると、まあまず先にコードは書けないといけないけど、まあ出荷できるような状態なら、次に必要なのは、ナレッジワーカーとしての働き方へのシフト。これが最初のシフト。

 

チーム文化。組織やビジネスにとって価値のあるものを作る。多くの組織にとってアジャイルが求められるのはここで、チームがコミュニケーションをしっかりしてものを作る。満足させるものを作る。

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それができるようになると、次のシフトが必要になる。チームのスキルのシフト。価値を素早く届けられるようになる。多くの組織では、これが本当に求められていること。チームの働く場所を整備して、環境を作る。メンバーは非常に高いスキルを持って、継続的デリバリーを行う。

一部の企業では、さらに価値を高めるために他の人たちとの関係性を見直したくなる。顧客との関係も見直す。これが次の変化。価値の最適化。価値を生み出すのはチーム。

さらに、ほんの一部のチームは、プロダクトだけでなく組織全体の変化に寄与することになる。これが4つ目のシフト。組織文化のシフト。

 

(ここでトイレに抜けてる間にワークが始まってしまっていたので、そそくさと退席。)

 

Agile Product Thinking: Stalwarts talk with Jeff Patton (Jeff Patton) POPULAR

満席で追い出されました。ジェフとは話せたからいいや。

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 ということで三日目終わりました。

あと一日半くらい。

 

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