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Agile2012 Day1 : 組織文化の分析と適用すべきアジャイル手法の選択

今年も Agile Conference に来ることができました。家族を含めいろいろな方のご支援の賜物です。感謝いたします。

ダラス近郊のリゾートホテル Gaylord Taxan です。施設が全てドーム内なので、外は40度の熱風なのですが別世界です。

An Agile Adoption and Transformation Survival Guide -- Working with Culture : Michael Sahota 前半戦

http://agile2012.sched.org/event/679ccddab078755aaf70b39eb42f6e81

Micheal Sahota 氏は InfoQで配布されている An Agile Adoption and Transformation Survival Guide の著者。

企業組織の文化を分析して、取るべきアジャイル適用の順番を考えていこうというスタンス。
まず企業文化を4つに分類するシュナイダー文化モデルというのを使う。

  • [左上] Collaboration コラボレーション/協調的
  • [左下] Cultivation カルティベーション/育成的
  • [右上] Control コントロール/管理的
  • [右下] Competence コンピタンス/競争的

あなたの企業や組織はどこに分類されるだろうか?

実は多くの人は [右上]コントロール/管理的 だと答えるようだ。

アジャイルマニフェストとプラクティスに書かれていることを分解して、分類してみると。実はほとんどが、[左上]コラボレーション/協調的[左下]カルティベーション/育成的 に含まれる。

つまり、通常の組織文化から、アジャイル (特にスクラム) に移行するというのは、大きな文化の変化にあたるために注意が必要になる。


同様に ソフトウェア・クラフツマンシップ(職人) マニフェスト の項目を分解すると [右下]コンピタンス/競争的 に入る。

共通する文化を持つ組織には比較的適用しやすいということなので、コンピタンスの特性の強い組織では、技術プラクティスの導入がやりやすいようだ。


さらに、デヴィッドアンダーソンの KANBAN を考えると、この手法は現状を分析することが中心で、 [右上] Control コントロール/管理的 である組織を変える必要がない。なので、このタイプの組織に最初に導入するにはとても整合的だ。

しかし、「アジャイルな組織」を目指す場合に、[右上] Control コントロール/管理的 は目指している点とは言いがたい。この点をどのように考えるか、目標はどこかを考えることが私たち自身にとって重要になる。

一つの典型的な導入パターンは、以下の図のように、まず KANBAN で現状を分析し、その先で技術的プラクティスを導入していくか、協調的な組織を目指すかを注意深く検討していく、ということだそうだ。

An Agile Adoption and Transformation Survival Guide -- Working with Culture : Michael Sahota 後半戦

休憩をはさんで、引き続き後半戦。

適用(Adoption)と変化(Transformation)について考える。

  • 適用 Adoption
    • プラクティスをやる、できる状態になっている
  • 変化 Transformation
    • マインドセットが変化している

アジャイルのプラクティスをただなぞっているだけで、より深い変化に至っていない例は、初期の導入時にはよくあることだ。朝会やユーザーストーリー、プロダクトバックログはなぜ利用されるのか?文化的な背景の理解が進まないと、組織のアジリティはそれほど高まらない。

アジャイルをやる(Doing Agile)から、アジャイルな自分たちになっている(Being Agile)への変化がどういうもので、それを引き起こすにはどういうツールが使えるかを自分たちで考えていく。

一つの結論としてはこうだ

左右の端は、やってもあまり意味がないか、まだ効果的でないアプローチ。中央は価値がありそうなアプローチ、ということだ。

  • 有望なもの
    • (一つ知らないやつがある)
    • Fearless Change のパターン
    • CYNEFIN Framework (Simple/Complicated/Complex/Chaos に分類する)
    • Scrum の Inspect & Adopt (検査と適応)
    • Mike Cohn の ADAPT
  • Doing Agile にとどまるもの
    • 課題に対して一つ一つプラクティスを当てはめていくこと
  • Being Agile だが文化的にはまだミスマッチ
    • KOTTER's 8 commandments of organizational change (危機感から始まる変化モデル)
    • Visionary Leader (ビジョナリー・リーダー)

アジャイルには様々な手法が提案されているので、自らの組織の現状を分析し、文化への適合性を考慮しながら方針を決めていく必要がある。


すごく参考になるセッションでした。