玉川憲さんのお話 - Tech Crunch Japan 2017

Tech Crunch Japan 2017 に参加してきた。2日目の最初のセッションはソラコムの玉川憲さんのトーク(聞き手は西村賢さん)で、だいぶクラウドメモ帳(Facebook)にメモったのでここに置いておきます。素晴らしい聞き手と素晴らしい答え。ありがとうございました。メモ内容の正確性は...ごめんなさい(指摘いただければ直します)。

jp.techcrunch.com

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IVSとWiLから7億調達。
起業に不安はなかった。
クラウドによって起業しやすくなった。

以前はラック立てるために一億円とか
しかし日本であまりスタートアップが出てこないという葛藤が
安川さんとシアトル出張
ビールを飲んで盛り上がる
クラウドでなんでも作れるよね。でも世間は思ってない
銀行の基幹システムとか
別れてホテルに帰ったあとねれなくて仮装のプレスリリースを書いた(アマゾンの文化
その時の名前はコネック
起きたらこれいけるんじゃないかと
朝ジャグジーで安川さんに共有
でもすぐはいけなかった
AWSでやるということもあったと思うが、AWSのユーザーとしてやった方がいいなと思った

KDDIの投資額は正確には公開してない。Amazonへの売却もありえた。キャリアかクラウドベンダーの2つの選択肢がありえた。(世界中の候補を回って) KDDIを選んだのはM&Aの後のシナジー。昨年からすでに一緒にやっていた。KDDIのIoT向けはソラコムの技術を使っていて、いち早く採用してくれた胸熱な相手。

松本さんは投資家ですが元々起業家でヤフーに事業を売却して、起業家と投資家の両方の視点でわれわれに寄り添ってくれた

5Gとかになると帯域は大きくなるが、IoT向けではそれほどいらなくてモジュールが小さくてどこにでも入るというのが重要。

多くのスタートアップで使ってもらっている。例えばファームノート。牛の胎内の体温を測る。まごチャンネルのチカクさん。おじいちゃんおばあちゃんが孫の写真を簡単に観れる。

ソースネクストの通訳端末のデモ。29800円でSIM込み。音声データをそのままクラウドに送っていて言語によって違う翻訳エンジンを使う

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IoTは無限の可能性があって、産業ごとにIoTがある。メイカーズムーブメントによって色々なデバイスがでてきて。Twitterが出てきて、みんな悔しがるみたいなことが起こるんじゃないかと。
 
 ソラコムの平均年齢は36-7。玉川さんが39の時に起業。おっさんスタートアップって言ってたら広報に言うなと言われてる。嫁ブロックはなかった。初期メンバーはほとんどが即決できなかったので、場合によっては自分も直接会って。ビジョンと、ブラックじゃないというところを説明。ソラコムは子だくさん。関東IT保険は子供の数が多くて断られたくらい。でもメンバーは未来があるから子供を産むわけだからこれを誇ろうと。ソフトウェアテクノロジーで価値を作っている会社なので。優秀なソフトウェアエンジニアかどうかはゼロイチができるかどうか。完全にフルフレックスで満員電車に乗るなと。私も乗ってない
 
テクノロジープラットフォームを作る会社でグローバルにやりたい。着実な売り上げ成長より一気に成長するスタートアップにしたかった。少人数で価値の高いプラットフォームを作ろうと。15年以上の経験があるいわゆるフルスタックエンジニアにストックオプションしっかり払って。基本的な給料はそのまま以上で入ってもらって、ボーナスはストックオプション。日本だとストックオプションの額がよくわからないけど、アメリカだとシリーズと役職で業界標準ストックオプションの数が決まっている。アメリカから入ってくる人はそれを期待してくるのでそれに合わせようと思ってやってる。額は公開していない。プライベートなことなので。
 
投資家から見るとあまりたくさん出すのは価値の希薄化になるので嫌がる。だが会社が成長するために必要なこと、といえばオプションプールは作れる。ストックオプションがないと特に海外は優秀な人材が採用できなかったと思う。日本だと理解してない人が多いかもしれない。我々は説明しようとしている。ある意味どうなるかわからないものなので細かい値はどうでもよいところがあって、それよりどれだけのスピードで成長できるかが大事。0.1ポイント増やすとかで交渉しなくてよくなった。ソラコムは2年で売却なので時間がかからなかったが長くなると疲弊してくるが、ストックオプションならそこは明らかなのでいい仕組みだと思う
 
スタートアップの技術的負債について。ソラコムはすでに10個のサービスを持っているのでそのメンテナンスが重荷になる。ソラコムでは開発と運用を分けてないので元々汚いコードは自分を苦しめるので書かない。技術的負債のお掃除の期間をとったりしている
 
アメリカヨーロッパ、シンガポールにオフィス。アメリカはオープンドアが顧客についたので立ち上がってきた。内見用の鍵のIoT。う埋め込みのチップ型SIMも。IHIはプラントに。旭硝子は労働者の移動の最適化のためのデバイスをやっている。
 
スタートアップの苦労。苦労話はずっとあるけど、自分でやってるので...。きつかった時期は何度かある。シリーズAを受けるまでは心臓が痛かった。手持ちの金でやっていたけど、資金調達できなかったらどうしようというのはあった。なので資金調達のニュースがあったらおめでとうと言ってあげたい。資金調達は何かのマイルストーン、KPIを超えてるから受けられるもの
 
私自身ここに偉そうに座らせていただいているけど、最初に西村さんに声かけた時は全く思ってなかった。昨年のTechCrunchの時はM&Aを考えてなかった。それがスタートアップのダイナミクスAWS時代に既にVCなどの人に沢山あっていたので、投資を受ける時にも初対面じゃなかった。そこは結構ポイントなのでTechCrunchなどで是非知り合ってほしい