エモーショナル・デザイン

ついに読み始めています。でもちょっとずつ・・・。

Amazon.co.jp: 本: エモーショナル・デザイン—微笑を誘うモノたちのために

エモーショナル・デザイン—微笑を誘うモノたちのために


第一部を読み終わったところです。

前著が「このモノは使いやすいか?なぜ?だれにとって?それをどうやって確かめる?」というような問いであったのに対して、もうちょっと広めに「快適に使えるモノ、を規定するのは、(従来の意味の)使いやすさ(=行動レベル)、だけではなくて、(Googleの天才達もこの道具を使っている、みたいな)上層のイメージ(=内省レベル)と、(手触りがいい、みたいな)下層のイメージ(=本能レベル)も影響している」という感じでしょうか。

-内省レベル

-行動レベル

-本能レベル

CMなどでは内省レベル(ヨン様も使っている、とかいう感じ?)で訴えかけていたりするので、実際にそのモノを購入して使う時点で、その内省レベルの印象の影響を強く受けて行動レベルの印象が変化してくる、と。

質感のよい素材のソファー、とか、好きな色のソファー、といいった、本能レベルの印象も、やはり実際の機能としての使いやすさとは(本来は)関係ないのだけれど、やはり使ったときの行動レベルの印象にも影響を与える、と。

まとめると、「使いやすい」「ここちよい」というのは、行動レベルだけじゃなくて、3つのレベルの相互作用によって決まってくるよ、と。

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第1部を読み終わった印象は、「お、ちょっとマーケティングっぽくなってるな」です。

Dr.ノーマンは、今、マーケティングの大家フィリップ・コトラーのいる(MBAトップスクールで有名な)ノースウエスタン大学にいらっしゃるとの先入観がそうさせているのかもしれません。

で、なにがマーケティング的やねん、というところなんですが・・・・。

ノーマン先生としては、機能として使いやすいというのだけを探求するんじゃなくて、もうちょっと広めに探求していこうや、というメッセージなのかナァ、と。

で、実際に使いやすさ探求現場に思いをはせると(想像/妄想・・・)、

「使いやすさ」を探求する(されられる)のは製造者である企業ですので、かれらは「売れる」という物差しで結果を測れれば、いろいろスムーズ。

多くの場合、企業は「売れる」とか「ブランドイメージ向上」ということを求める上でのひとつの要素として「使いやすさ」を求めているんだろう、と。

で、「売れる」とか「ブランド」ということは、マーケティングのところで探求されていて、彼らも「消費者が受けるイメージ=認知的なもの」の探求をしていたりする。

この辺に、認知科学者とマーケティング研究者の間での接点が出てきます。

というあたりは、この本でDr.コトラーが書いている序文だかでちょっとだけ触れられてた気が・・・。

Amazon.co.jp: 本: マーケティング戦略論—ノースウェスタン大学大学院ケロッグ・スクール

マーケティング戦略論—ノースウェスタン大学大学院ケロッグ・スクール