プログラミングすることの楽しさ、わくわく感、そんな経験をどうにかして伝えたいと思う。
モノをつくる、ということは、ある種の問題を解くことだ。
いいモノをつくる、ということは、いくつもの問題を同時に解くことだ。
それは使う人が抱えている問題だけではなく、作り手側のさまざまな制約を解決するということも含む。
解けたときはとてもうれしいし、使ってもらっていい反応をもらった
ときは幸せだ。
「ほぼ日」でいまをときめく任天堂の岩田社長の話が載っている。
(WEB+DB PRESS Vol.41の後ろのほうのページに書いてあったので知った。)
任天堂の岩田社長が遊びに来たので、みんなでご飯を食べながら話を聞いたのだ。 - HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN - 1101.com
岩田 で、ゲームの話に戻っていうと、多くの場合、おもしろさが足りなくて悩むわけです。
当然ネタがたくさん仕込まれてるほど、
おもしろいわけだし、人は満足してくれる。
でも一方で、つくるのに割り当てられる
人材の量や時間は有限です。
有限の中で「多いほどいい」って言われたって、
解決できないわけですよね。
でも、ときどき、たったひとつのことをすると、
あっちもよくなって、こっちもよくなって、
さらに予想もしなかった問題まで解決する、
というときがあるんですよ。
プログラミングについては一切書いていないけれど、
ものづくりとは何か、何のためにモノを作るのか、
すごくよく伝わる。さっすが。
プログラミングの楽しさを使える場合、
ソースコードそれ自体、ではなく、解決できた問題、
解決するときのメンタリティというのは、
普遍的なので、伝えやすいのではないか。
そういういい例が、この記事だなぁ、と思った。
- - -
前回のエントリで、分業による知識の分割損の話があった。
岩田さんはこのいい反例であろう。
ソフトウェア書く側の出身の社長さんなので、まずそこにいる人たちがどういう風に課題に直面し、困るかがわかってしまうのだと思う。それは積極的に聞かなければ決してわからないだろうから、そういう努力が必要なこともわかっているし聞き方もうまいのだと思う。岩田さんはユーザーではなく、会社の中の人たちの問題を(も)うまく解決しているのだろうと思う。
任天堂の岩田さんとか宮本さんとか、
私が興奮するのは、
普遍的な問題解決の話が「カッコいい」と思えるからなんだろう。