よいセッションとは何か? ~ カンファレンスプロポーザルの本質を考える

はじめに

アドベントカレンダーの時期、ブログなどで、セッションの通し方、みたいなノウハウが語られることが多いようです。カンファレンスの実行委員としてオープンプロポーザル形式で公募するようになって長いので、私なりにこうあってほしいなーということを書いてみることにしました。

「よいセッションの作り方」「よいプロポーザルの書き方」「そのための日々の過ごし方」という流れでブログが書かれるといいなーと思うのですが、実際は「ウケるプレゼン作成術」「通るプロポーザルの書き方」こそが利用者にウケる、というコンテンツが増えたりはしそうです。

これはOutput, Outcome, Impact の話につながるのですが、登壇することを通じて得たい成果(Outcome)は話を聞いてもらって、参加者の皆さんに活かしてもらうこと、それが話者の評価にもつながるというところかなと思います。そうして参加者の皆様が成功すればImpactにつながるし、逆に登壇に向けスライドや発表概要を用意することは Output に過ぎないんだと思います。もちろん必要なことなのですが。

Output, Outcome, Impactについて詳しくは、RSGT2025でのJeff Patton氏の基調講演をご覧ください。
【字幕】あなたのプロダクトの価値はなんですか?いまさら聞けないアウトカムとインパクトの話 ジェフ・パットン氏基調講演 RSGT2025 Jeff Patton

ということで「よいセッションとはなにか?」から考えてみようかと思います。

1. よいセッションとは何か

よいセッションを考える時、視点は聞く人、話す人、カンファレンスの実行委員あたりが考えられるでしょうか。まず聞く人にとってのよいセッションについて考えてみたいと思います。

参加者の時間をいただくということ

まず、カンファレンスで参加者がそのセッションを選択するとき、参加者の貴重な時間をいただくわけなので、内容のミスマッチ、まったく求めていない内容が話されて、興味すら持てない、という状態は避けたいですよね。

特にカンファレンスでは:

  • 参加者は複数のセッションから「選択」している
  • つまり他のセッションを諦めて、あなたのセッションに時間を投資している
  • その時間は二度と戻ってこない

ミスマッチが起きる典型的なパターンとしては、タイトルと内容のズレ(「実践」と書いてあるのに理論の話だけ、など)、対象者の不明確さ(マネージャー向けなのか、実践者向けなのか)、約束の不履行(プロポーザルで示唆した「学び」が提供されない)などがあります。

しかし、「ミスマッチを避ける」はよいセッションの必要条件であって、十分条件ではないんですよね。ミスマッチがなくても、「期待通りだったけど、何も新しいことはなかった」では、その時間が活きたとは言えないかもしれません。

教育心理学からの示唆:よい学びとは

「人は、学び続ける動物である。なぜそういえるかというと、人が問題を解いていたり、新しい問題の解を見極めたりする時どういうことが起きているかを詳細に観察してみると、人は、何かが少し分かってくると、その先にさらに知りたいこと、調べたいことが出てくることが多いからだ。人はなにも知らないから学ぶのではなく、何かが分かり始めてきたからこそ学ぶ、ともいえる。」(第一章 P.13-14)

教育心理学概論という本は、「よい学びとは何か」の問いから始まります。学校の教室で教えたいことは、科学的な理論だったりするわけですが、それは自身の実践で得られた経験(素朴理論)と結いつき、自分なりに解釈して、試してみたりしながら理解すると、よい学びになるという。

理論と実践は不可分のものだと思います。ただ人の話を聞くだけではなく、それを聞いて、こう考えてやってみた、その結果どうだった、またどう考えた、という往復があります。

教育心理学でいう知識の3層構造:

  • 形式的知識(理論、考え方、本で読んだこと)
  • 統合された理解(両者が結びついた、使える知識)
  • 素朴理論(自分の実践から生まれた経験則)

よいセッションが参加者の中で起こすことは:

  1. スピーカーの考え方・実践が語られる
  2. 自分の素朴理論と照らし合わせて「ああ、あれはこういうことだったのか」となる
  3. または「自分はこう思っていたけど、別の見方があるのか」と揺さぶられる
  4. 自分なりに解釈して、やってみたくなる

そう考えると、よいセッションには、スピーカー自身の素朴理論が見える(失敗、葛藤、試行錯誤)、考え方と実践の往復が語られる(「こう思ってやってみたけど、こういう考え方に出会って」)、参加者が自分の素朴理論と対話できる余白がある、といったことが求められます。

「ウケるプレゼン」は、スピーカーの話を「わかりやすく」伝えてくれるものでしょう。

一方で「よいセッション」は、参加者が自分の経験と対話しながら理解を深める場になるものなのではないか、と考えます。

学びの遅延発火

そしてその結びつきは、セッション中に起こるとは限らない、ということも重要かもしれません。

そこに参加して話をきいた、という心理的な結びつきから、あとで見返したり、ほかの人の感想を聞いたりしながら、ああそういうことだったのか、と後日気づくということはよくあります。でも、参加した時の体験が良くなければそれも生まれにくい。

よい体験なら:

  • 「あのセッション、もう一度振り返ろう」となる
  • スピーカーのSNS投稿に反応する
  • 他の参加者と「あのセッション良かったよね」と話す
  • 実践してみて、わからないことがあったら聞いてみようと思える

あまり良くない体験だと:

  • 理解があまりできなくて、その人が頑張ったことくらいしかわからない
  • そのあと活用するポイントがあまりなくて、他の人と話すきっかけにならない
  • 社名くらいしかわからなかった、ということになってしまう

ここでいう「よい体験」は「楽しかった」だけではなくて、心理的安全性がある(質問しやすい、失敗を共有している)、誠実さを感じる(スピーカーが正直に語っている)、対話的である(一方的な講義ではない)、余白がある(考える時間、咀嚼する時間)といったことだと思います。

2. よいプロポーザルとは何か

よいセッション体験は、よいプロポーザルから。では、どのようなプロポーザルがよいのか。

よいプロポーザルを書こうとするとことは、話す人側にも大きなメリットがあると考えます。プロポーザルを書くこと自体が、自分の実践や考えを整理する機会になります。推敲するうちに、なにをどう話すかの道筋が明確になります。

プロポーザルは参加者への最初のコミットメント

まず、セッションの内容をなるべく誠実に記載することが重要だと思います。私は「ネタバレするくらいに書きましょう」と言っています。

多くの人が陥りがちな考え方と、よりよい考え方:

  • 陥りがちな考え方:内容を隠して「気になる」と思わせる → 選んでもらう
  • よりよい考え方:内容を明示して「まさに自分が求めているもの」と思ってもらう → 適切な人に選んでもらう

ネタバレは、ミスマッチを防ぐ(参加者の時間を有効に使える)、本当に必要な人に届く、スピーカー自身も「コミットした内容」が明確になる、といった効果があります。

プロポーザルはいずれそのまま、もしくはアップデートしてセッション概要になるイメージです。つまり:

  • プロポーザルは参加者への最初のコミットメント
  • セッション概要はそのコミットメントの履行の宣言
  • セッション自体はその実現

一貫性が重要になります。

ConfEngineの構造を活用する

ConfEngineのセッション概要は、概要だけでなく、アウトラインや学習目標を書けるようになっています。あと想定聴衆のイメージを書くことで、まず容易にパターンマッチできるようにしています。

ConfEngineの主要なフィールド:

  • Abstract(概要):セッションの全体像
  • Outline(アウトライン):話の流れ、構成
  • Learning Outcome(学習目標):参加後に「何ができるようになるか」「何がわかるか」
  • Target Audience(想定聴衆):具体的な対象者像
  • Prerequisites for Attendees(参加者の前提条件)
  • Level(Beginner/Intermediate/Advanced/Executive)

個人的にとても重要なのはアウトラインだと考えていて、これにそって後日資料作成をすすめていけばいい。これが骨格になると考えています。

アウトラインの役割:

  1. プロポーザル段階:審査者が内容を具体的に評価できる
  2. 採択後:スライド作成の設計図になる、話が脱線しない
  3. 参加者にとって:事前に内容を把握できる、後日振り返るときの索引になる

いまなら生成AIにお願いすれば細かいところは書いてくれるとも思いますので、量が多いことはあまり大きな問題にはならないと思います。ただし、核となる実践、素朴理論、葛藤は本人にしか書けません。

Target AudienceやLevel、Prerequisitesについては、完璧な分類装置ではないですが、スピーカーが誠実に考えて書くこと自体に意味があります。参加者は、それらの情報を総合的に判断して選びます。ある程度のミスマッチは起こる前提で、それでも透明性を高める努力をするということです。

オープンプロポーザルとの関係

オープンプロポーザル方式を採用しているのは、コンテンツを最終決定するのが実行委員だとしても、実行委員が「よさ」をすべて認識できるとも思えないので、結果的に採択されなくても、誰かにとって「よいプロポーザル」であれば、ほかのカンファレンスや勉強会で、その知識や、仲間としての人のつながりを探している人に伝わる可能性があるからです。

また、実行委員にとっても、内容が具体的で誠実に書かれたプロポーザルは審査しやすく、セッションの質を見極めやすくなります。アウトラインがしっかり書かれていれば、「このセッションは参加者にとってよい体験になりそうか」を判断できますし、スピーカーの実践や葛藤が見えれば、その深さや誠実さも伝わってきます。

当落だけがプロポーザルの価値ではなく、その内容や、考え方、考えている人の継続的な取り組みが、ほかの人に知れてくれることがコミュニティとして貴重な機会になると考えます。

プロポーザルの多層的な価値:

  • 採択される:そのカンファレンスで話せる
  • 別の場で活きる:他のカンファレンスの実行委員が見つける、地域の勉強会主催者が声をかける
  • 人とつながる:同じ課題を持つ人がコンタクトする、実践者同士の発見装置として機能する
  • 継続的な取り組みの可視化:毎年プロポーザルを出す人の成長が見える

オープンプロポーザルについては以前書いた記事も参照していただければ幸いです。

kawaguti.hateblo.jp

3. そのための日々の過ごし方

では、よいセッションにつながるプロポーザルを書くために、日々どう過ごせばいいのか?

実践と素朴理論の蓄積

これを言ったらおしまい感はありますが、まず、語るに値する経験を生きるということだと思います。

もう少し具体的にすると、形式的知識(考え方)と自分の実践を往復する。そこで起きる、失敗や葛藤を隠さず、咀嚼して、自分の血肉にしていくということ。

セッションで語るべきは、完璧な成功談ではなく、試行錯誤のプロセスです。そうした生のプロセスの開示が、参加者の素朴理論と対話する素材になるんだと思います。

言語化の習慣

アウトラインを書くプロセス自体が思考の整理になります。日々の実践を言語化する習慣をつけることで、プロポーザルを書くときに「何を語るべきか」が見えてきます。

フィードバックに対して開く

自分の考えを開示する勇気、他者の視点を受け取る準備が必要です。完璧でなくてもよい。むしろ、完璧でないからこそ対話が生まれます。

この点については以前書いた記事も参照してください。

kawaguti.hateblo.jp

他者のセッションへの深い興味

こうした日々の過ごし方は、他者のセッションを聞くときの姿勢にも影響します。ほかのスピーカーの話を聞いたときに、このセッションは、この人は、どのように考えてこういう話に至ったのかに、深い興味を抱くことができるんじゃないかと思います。

自分がプロポーザルを書く苦労を知っている、実践から言語化する難しさを知っている、だからこそ、他者のセッションを聞くとき、表面的な「テクニック」ではなく、その背景にある実践と思考のプロセスに興味を持てるようになります。

4. それが生むコミュニティ

正統的周辺参加の構造

それが、正統的周辺参加を形成していると考えています。

私が運営しているカンファレンスでは、実践者をなるべく価値の中心におきたいと考えています。

  • 実行委員: この会を維持して、場を継続するために年間を通して参画している。
  • スタッフ: 場を維持するために仕事を休み、出たいセッションを多少我慢するなど、本当にしたいことを犠牲にして貢献している。
  • 登壇者: 貴重な時間を投資して自らの知見や体験を共有しようとしている。
  • スポンサー: 会社にこの場所の価値をアピールして、予算を確保し、その目的と場の整合性をとって、参加者にも会社にも価値があるように考え動いている。
  • 参加者: 貴重な時間とコストを支払ってこの場所を楽しみ、学びを得ようとしている。最も数が多く、最も多様な、カンファレンスの主役です。

ですので、まず普通に参加するところから、人によってはスピーカーを目指すのかもしれないし、スタッフになる人も、スポンサーとして盛り上げることを考えていただく人もいる。そういうパスを想定しています。しかし、すべてがコミュニティにとって必要で、価値があることです。それが長年積み重なることで、現在のコミュニティを形成していると考えています。継続していることには、我々が考えつくこと以上に、意味があるのではないかと考えます。

「初心者歓迎」を掲げない理由

私は「初心者歓迎」「やさしい」を掲げることはしていません。別に難しくしようと思わないし、出来る限りハードルは下げるほうがいいと思っていますが、初心者が来てくれた時に、ある程度抵抗を覚えることは避けられないですし、初心者だけが尊いわけではない、というか一番尊いのはもっと知識を共有してくれるスピーカーだったり、もっと多くの資金を負担していただいているスポンサーさん、平日に仕事を休んでまで貴重な労力を提供してくれているスタッフの皆さんなわけです。

誰にとってもフレンドリーでありたいと思いますし、入り口で迷っている人には、だれもが手を差し伸べたいと思っていると思います。もちろんその人が迷っていたい、お風呂の温度を確認したい(Test the Waters)時もあるでしょうから、声をかけるかどうかも考えながら。

他のカンファレンスのほうがその人にとってふさわしいこともたくさんあるでしょう。自分勝手に決めつけてこちらを押し売りするつもりは毛頭ありません。

スピーカーと聞き手の相互作用

開く人が増え、深く受け取る人が増える。その相互作用で対話の質が上がります。カンファレンス全体が学びの場として機能する。これが持続的な学びの循環を生むと考えています。

おわりに:2026年上半期のカンファレンスに向けて

RSGTのプロポーザル結果が出たこの時期だからこそ、次のステップを考える好機です。

採択された方も、されなかった方も、あなたの実践と思考には価値があります。RSGTは数多くある場の1つに過ぎません。

2026年上半期には、こんなカンファレンスが予定されています:

それぞれ異なる文脈、コミュニティを持っています。あなたの実践が、どこかのコミュニティにとって必要とされているかもしれません。

オープンプロポーザルの思想のもと、あなたの考えを開示することは、一つのカンファレンスでの当落を超えた価値を生みます。

ぜひ、次の一歩を。

追記

この記事はRegional Scrum Gathering Tokyo & Scrum Fest Advent Calendar 2025に向けて書いたものです。
adventar.org

アジャイルの聖地、ふたたび——RSGT2026 パーティスポンサー「一席二鶏」山崎さんのご紹介

アジャイルの聖地、ふたたび——RSGT2026 パーティスポンサー「一席二鶏」山崎さんのご紹介

RSGT2026のDay0スピーカー・スポンサーディナーのケータリングを、茅場町「一席二鶏」の山崎さんにお願いすることになりました。そして、このパーティスポンサーとして Red Journey さんにご協力いただきます。

この組み合わせには、日本のアジャイルコミュニティの歴史が詰まっています。

2009年、DevLOVEでの出会い

2009年のDevLOVE。青山の日本オラクルさんの会場で、参加者にお弁当とサムゲタンがふるまわれました。

>> 「鳥一代」。打ち合わせのときに感動した味を、なんとオラクル青山センターまでケータリングしてくれた。ここは大変おいしいので、近いうちにプライベートで行くつもり。
>> —

DevLOVE2009 Fusionに登壇する – 感情編 – // Kwappa研究開発室


このケータリングを手がけてくださったのが、当時「鳥一代」を経営されていた山崎さんです。そしてDevLOVEを仕掛け、山崎さんにケータリングを依頼したのが、現在 Red Journey を経営する市谷さんでした。
redjourney.jp

田町「鳥一代」——アジャイルの聖地

田町にあった「鳥一代」は、日本のアジャイルコミュニティで「聖地」として知られる存在でした。

当時、田町周辺にはアジャイルを実践する企業が集まっており、勉強会や実践の場として活気がありました。仕事終わりに、みんなで鳥一代に集まってサムゲタンを囲む。技術の話、チームの話、組織の話——熱い議論がこの店で交わされていました。

山崎さんは鳥一代のオーナー経営者であり、あのサムゲタンを開発した方でもあります。

ちなみに山崎さんは以前、『焼鳥屋からの切なるお願い』と題したブログ記事を投稿し、大きな話題になったことがあります。焼き鳥を串から外してシェアするのは悲しい、一本の中にドラマがある——という訴えが共感を呼び、Facebookで3万2000シェアを超え、テレビのワイドショーでも取り上げられました。

www.enjoytokyo.jp

最近はTikTokでも発信されています。


茅場町「一席二鶏」——新たな聖地へ

紆余曲折を経て、山崎さんは現在、鳥一代からは離れていらっしゃいます。しかし今年、茅場町で「一席二鶏」「豚豚拍子」の二店舗を創業されました。


当時を知るコミュニティの人たちは、この店を新たなアジャイルの聖地として親しんでいます。私も月に一度くらいお邪魔しています。

16年の時を超えて、羽田へ

2009年のDevLOVEから16年。

山崎さんの料理が、市谷さんの会社のスポンサードで、RSGT2026の羽田会場にやってきます。一席二鶏のスタッフ総出で準備を進めてくださっているそうです。その中には、鳥一代に長らくいらっしゃった方もいます。

いろんな縁がつながって、今回のパーティが実現しました。

「会場移転以外の新しいことはしない」、その例外として

RSGT2026は、長年親しんだお茶の水から羽田へ会場を移転します。実行委員会では「会場移転以外の新しいことはなるべくしない」という方針で準備を進めてきました。

しかし、この一席二鶏さんのケータリングと、脱予算経営の一日ワークショップだけは例外として、新しく進めさせていただきました。どちらもご縁のものであり、今年やる意味があるからです。

快くご支援をいただいた Red Journey の市谷聡啓さん、中村洋さんに感謝いたします。

脱予算経営の一日ワークショップはこちらです。
pretix.eu

一般参加の皆さんへ

今回のケータリングはDay0のスピーカー・スポンサーディナーでの提供となり、一般参加の皆さんにお届けできないのは残念です。その分、スポンサー、スピーカー、スタッフでしっかり楽しませていただきます。

うまくいくことは来年以降も継続したい——それが私たちの方針です。ぜひ来年以降にもご期待ください。

当時の熱気を知る方も、これから日本のアジャイルコミュニティに参加される方も、山崎さんの料理を囲んで交流できる日が来ることを楽しみにしています。

一席二鶏・豚豚拍子のご予約はこちら

tabelog.com

tabelog.com


この記事はRegional Scrum Gathering Tokyo & Scrum Fest Advent Calendar 2025に向けて書いたものです。
adventar.org

Scrum Fest Morioka 2026 基調講演にむけての参考文献(元ネタ)リスト

大変光栄なことに、2/20-21 に初開催される Scrum Fest Morioka 2026で基調講演の機会をいただくことになりました。

スクラムフェス盛岡2026

 

何を話すのか?

話す内容としては、いつも私が話してきたようなことを、まとめられればと思います。同じ人間が発信してきたことですので、その背景にはなにがしかの一貫性や、趣味性が現れるだろうと思いますが、改めてまとめてみないと本人も意識することは滅多にないもので、良い機会を与えていただいたと勝手に解釈して、ここにまとめてみました。

 

以下、基調講演に向けて、私が影響を受けてきた本や考え方のリストを公開してみようと思います。

 


スクラムの源流

野中郁次郎・竹内弘高「The New New Product Development Game」(Harvard Business Review, 1986)

スクラムの源流となった論文。ホンダやキヤノンの製品開発を調査して「ラグビーのように一体となって進むチーム」を描いた。Jeff Sutherlandがこの論文からScrumという名前を取った。スクラムの源流にあたる論文です。

The New New Product Development Game

野中郁次郎・竹内弘高『知識創造企業』

暗黙知形式知の相互作用(SECIモデル)。「最初に理論ありきではない。最初に思いがあって行動があって、その本質を極めて初めて同時に形式化する」という野中先生の言葉は、RSGTの運営そのものです。

Jeff Sutherlandからのビデオメッセージ(2011年)

Innovation Sprint 2011で初めていただいたビデオメッセージ。ここからRSGTが始まりました。


組織と制度

Daron Acemoglu & James A. Robinson『国家はなぜ衰退するのか』

包括的制度(inclusive institutions)と収奪的制度(extractive institutions)の対比。特定のリーダーが引っ張る組織ではなく、みんなで作る組織の方が長期的に繁栄する。RSGTが特定のスター講演者に依存せず、オープンプロポーザルで運営している理由の一つです。2024年ノーベル経済学賞

田中芳樹銀河英雄伝説

唐突ですみません。アセモグルの理論を物語として体験できる作品だと思っています(書かれた時代は逆ですが)。優れた専制君主による統治と、衆愚に陥りがちな民主主義。どちらが正しいかではなく、特定の英雄に依存しない仕組みをどう作るか。ヤン・ウェンリーの問いは、コミュニティ運営にも通じます。第一巻だけで十分なボリュームです。

 

幸村誠ヴィンランド・サガ

「敵なんていないんだ」。トルフィンがたどり着いたこの言葉は、「比較優位で語らない」という私たちの姿勢と繋がっています。競争相手を作らない、誰かを打ち負かすことを目指さない。

 

 

Bob Sutton & Huggy Rao『Scaling Up Excellence』

Buddhism vs Catholicismの連続体。同じプラクティスを複製していく(Catholicism)か、ローカルニーズに合わせたアプローチを許容する(Buddhism)か。スクラムフェスが全国に広がるとき、各地が独自のテーマを持てるようにしてきたのは、このBuddhism側の考え方です。「成長にブレーキをかける勇気」も大事にしています。

 

Beyond Budgeting(脱予算経営)

年次予算を組まない。入ったら使う、入らなければ使わない。承認プロセスを置かない。RSGTとスクラムフェスは10年以上この方法で運営しています。驚くほどアジャイルの原則と重なっています。

 


心理的安全性とマインドセット

Google re:Work「効果的なチームとは何か」(Project Aristotle)

効果的なチームの最も重要な要素は心理的安全性。リスクを取っても安全、失敗しても非難されない、質問や意見を言っても大丈夫。心理的安全性があるから知的コンバットができる。本間さんが「当時のホンダにあったようなワイガヤの場がここにありましたね」と言ってくれたのは、この心理的安全性があったからだと思います。

rework.withgoogle.com

Carol Dweck『Mindset』/ Linda Rising

Growth Mindset。能力は固定ではなく成長できるという信念。失敗を学びの機会と捉える。Linda RisingはこれをAgileの文脈で広めてくれた人。「比較優位で語らない」という私たちの姿勢は、Fixed Mindsetを誘発しないための設計でもあります。

enterprisezine.jp

Michael Sahota - Emotional Science

心理的安全性の高い場では、「えっ...」と思う指摘も出てくる。感情的なささくれとうまく付き合い、冷静に戻るテクニック。長く続けるコミュニティには必要な知恵です。

 


変化とパターン

Mary Lynn Manns & Linda Rising『Fearless Change』

変化を起こすためのパターン集。トップダウンではなく、草の根から変化を広げていく方法。私が翻訳に関わった本でもあります。

Lyssa Adkins - 安定期のない変化の時代

これまでの変化は、変化の後に安定期が来た。昨今は安定期が来ない、連続的な変化の時代。だから安定期の手法ではなく、変革期の手法を学ぶべき。野中・竹内論文も「変革期の新しい製品開発のやり方」を調査研究したものでした。

www.youtube.com

Dave Snowden - Cynefin Framework

複雑領域(Complex)では、因果関係が事前にはわからない。Probe-Sense-Respond(やってみて、感知して、対応する)。RSGTの運営も、報告書やめてみる、どうなるか見る、大丈夫だった。複雑領域での経験主義そのものです。

 

 


コミュニティと正統的周辺参加

Jean Lave & Etienne Wenger『状況に埋め込まれた学習―正統的周辺参加

人は専門知識を身につけるときに、組織の外延から参画して、徐々に学びながら、活動しながら、中心に向かっていく。「残念だったなー」があっても焦らなくていい。来年も、その先もある。RSGTとスクラムフェスはこの考え方で設計しています。

三宅芳雄、三宅なほみ『教育心理学概論(新訂)』

「人は、学び続ける動物である。なぜそういえるかというと」から始まる、学習と教育について学習心理学の立場から学べる名著。よい学びとは、応用しやすい学びであると説き、素朴理論(個人の経験)から自分で考えて科学的知識に結び付けることで、よい学びにつながると説明する。一方で、その過程でわかりやすい説明を受けてしまうと、「バブル型理解」となり、知識として定着しない。

 

William Schneider『The Reengineering Alternative』/ Michael Sahota

組織文化を4象限に分類するモデル。Control(管理)、Collaboration(協調)、Competence(能力)、Cultivation(育成)。Michael Sahotaがアジャイルマニフェストをこのモデルにマッピングしたところ、アジャイルの価値と原則はほぼすべてCollaborationとCultivationに集中していて、Controlに該当するものはゼロだった。多くの日本企業はControl文化が強いので、RSGTやスクラムフェスは異なる文化を体験できる場になっているのかもしれません。

kawaguti.hateblo.jp

 


実践者の言葉

Jeff Patton

ユーザーストーリーマッピングを日本に持ち込んでくれた人。「話しながら付箋に書いて共有する」という情報を高速に全員で操作するやり方は、アジャイルの肝です。私が翻訳した本でもあります。

本間日義さん(ホンダ・シティプロジェクト)

野中・竹内論文で取り上げられたホンダ・シティの開発メンバー。RSGT2025でクロージングキーノートをしていただきました。「サシミとラグビー」の話、そして「当時のホンダにあったような議論の場がここにありましたね」という言葉は、14年間やってきたことの意味を確認させてくれました。

www.youtube.com

 


自分のブログ記事

過去に書いた記事も、今回の整理の参考にしました。


こうして並べてみると、「比較優位で語らない」「内発的動機付け」「経験主義」「心理的安全性」「正統的周辺参加」といったキーワードが繰り返し現れます。意図して選んだというより、自分が惹かれるものに一貫性があったということなのかもしれません。

Scrum Fest Morioka 2026でお会いできることを楽しみにしています。

 

 

この記事は Regional Scrum Gathering Tokyo & Scrum Fest Advent Calendar 2025 - Adventar の記事として書かれました。

adventar.org

スクラムマスターは (たぶん)すでにいる

初めてスクラムを学んだ時、二人のリーダーに名前をつけていることに感動しました。

スクラム』によれば、トヨタの主査は人事権限を持たずにプロダクト全体を動かします。しかし、その役割を担えるようになるには30年かかる。だからジェフはその役割を二つに分けたそうです。それが、プロダクトオーナーとスクラムマスターです。

チームをペアで動かし、全体を前に進ませる。それがスクラムの本質で、美味しいところだと思います。なぜかというと、あなたが全部はできないから...です。

クリエイティブ・ペア

この「違うタイプのペア」が二人でリーダーシップをとるパターンは以前から存在していると考えていました。だいぶ後から知ったことですが、野中郁次郎先生はこれを「クリエイティブ・ペア」と呼んでいました。私が感じたそうしたペアを、いくつか紹介していこうと思います。

プロ野球

星野仙一島野育夫

燃える闘将・星野仙一監督の横には、常に島野育夫コーチがいました。中日ドラゴンズで11年、阪神タイガースで2年。島野が在籍していた時期、阪神は最下位になったことが一度もありません。

島野はアップ中の選手を注視することを徹底させていました。故障や体調、ときには気持ちの浮き沈みまで動きに現れるといいます。星野が退任を決めた時、最も心配していたのは自分のことより参謀・島野の今後だったそうです。

参考:阪神に生きる島野イズム(中日スポーツ)

落合博満森繁和

落合監督は野手出身です。投手起用は森コーチに完全に任せ、一切口出ししませんでした。「わからないことは、わかる人に任せる」という信頼です。

落合博満森繁和についてこう語っています。

森繁和は、すべてを任せられる参謀である。私の中日ドラゴンズでの8年間、勝負の本質は彼なくしては語れない

8年間すべてAクラス、4度のリーグ優勝、日本一1回。球団史上最強のドラゴンズを作り上げました。

参考:森繁和『回想』(ベースボールチャンネル)

サッカー日本代表

トルシエ山本昌邦

フランス人監督トルシエと日本人選手の間に立ち、現場を機能させたのが山本昌邦コーチでした。1999年ワールドユース準優勝、2000年シドニー五輪ベスト8、アジアカップ優勝、2002年ワールドカップベスト16。

通訳のダバディ氏は振り返ります。

選手が怒られている時は『無理に訳さなくていいんだよ』と、山本昌邦さんに言われましたね

激情家のトルシエの横で、山本は違う形でチームを支えていました。

参考:「赤鬼」と呼ばれたトルシエの素顔(THE ANSWER)

監督とチームドクター

以前、サッカー日本代表のフィジカルコーチの方に聞いた話では、日本代表は監督とチームドクターがそうした関係だそうです。勝負の世界を見る監督とは別の視点で、選手の心身を見守る存在です。

監督が植え付ける戦術を実行するためには、選手の体調を整え、怪我や心身の状態を常に良い方向に調整していくシェフやフィジカルコーチの役割が欠かせません。それを取り仕切るのがチームドクターであり、監督と同格の権限と責任を持っていたといいます。

ちょうど2026年北中米W杯の組分けが決まりました。日本代表はテキサス州を中心にメキシコ北部と、勝ち進めばアメリカ東部への転戦となるドローになりました。短い期間での転戦を支えるチームスタッフの力が結果に大きく影響することは間違いありません。

森保一山本昌邦

2023年から山本昌邦ナショナルチームディレクター(TD)として、森保一監督を支えています。トルシエ時代はコーチとして、森保時代はTDとして。同じ人が、違う監督のもとで違う形の「ペア」になっています。

会社経営

盛田昭夫井深大

ソニーを創った二人です。井深は技術者としての直感と創造性で新たな製品のビジョンを掲げ、盛田はそれを実現可能なビジネスとして確立する実務力を発揮しました。

井深はこう語っています。

嫌なこと、大変なことは、みんな盛田さんが引き受けてくれた

盛田は常に「ソニーは井深と私が創った会社」と語り、井深の存在を前面に出していました。

参考:「嫌なこと、大変なことは、みんな盛田さんが引き受けてくれた」(日刊工業新聞)

本田宗一郎藤沢武夫

本田宗一郎藤沢武夫に実印と会社経営の全権を委ね、自らは技術者に徹しました。モノづくりは本田、お金は藤沢。研究開発・技術は本田、営業・財務・管理は藤沢です。

藤沢は妻に「あなた我慢できるの?」と問われた際、こう答えました。

私は人と組める男ではない。それは分かっている。だけど、この人となら面白いんだ

藤沢が副社長の退任を決意すると、本田は「俺は藤沢あっての社長、俺も一緒に辞める」と言って、本当に社長を辞めてしまいました。

参考:究極のナンバー2―ホンダを世界企業に育てた藤沢武夫の経営哲学

そしてスクラム

野中郁次郎と竹内弘高

知識創造理論を世界に広めた二人です。『知識創造企業』は二人の共著です。そしてこの二人が1986年に『ハーバード・ビジネス・レビュー』に発表した論文「The New New Product Development Game」が、ジェフ・サザーランドがスクラムを生み出すきっかけとなりました。野中先生は「竹内とは合わないんだ。それがいい」とおっしゃっています。

参考:野中郁次郎の理論が世界のITエンジニアに受け入れられる理由(Biz/Zine)

ジェフ・サザーランドとケン・シュウェイバー

Scrumを世に送り出したジェフ・サザーランドとケン・シュウェイバーもまた、違うタイプのペアでした。

ジェフはウェストポイント(米国陸軍士官学校)出身、ベトナム戦争で偵察飛行に従事し、スタンフォード大学統計学修士号コロラド大学医学部で生物測定学の博士号を取得した学術・理論志向の人物です。一方ケンは、40年の開発キャリアを持つソフトウェア開発者であり、Scrum Allianceを設立して認定スクラムマスタープログラムを創設した実践・普及志向の人物です。

1995年にOOPSLAカンファレンスでScrumを発表し、2010年に最初のScrum Guideを書きました。二人は今も別々の組織(ジェフはScrum Inc.、ケンはScrum.org)を持ちながら、Scrum Guideという一点だけは共同で守り続けています。

参考:The Scrum Guide

共通点

「俺とお前は違う」 という前提。最終責任者が、違うタイプを信じて任せる。だから知的コンバットが生まれます。

ただの役割分担ではなく、一緒に何かをしていこうと協調している。背中を預けている。まさに、熱意ある共犯者です。

クリエイティブペアへの第一歩は、野中先生が言うように「俺とお前は違うよね」です。徹底的に意見を闘わせ、その先にある相互理解、相互主観の世界に達することが重要だと、野中先生はおっしゃっていました。そんな簡単に人は分かり合えない。だから時間をかけてすれ違いながら、ぶつかりながら学ぶということです。

なぜこの構造が重要なのか

このブログはスクラムマスターについてのアドベントカレンダーでした。トヨタの主査のようなリーダーを二つに分けて、プロダクトオーナーとスクラムマスターに分けたのだ、という話を端緒に、私が知っている範囲の有名なペアの例を挙げてきました。

スクラムチームにとって一番大事なのは、ゴールに向かって成果物を生み出す貢献者たち、すなわち開発者です。人と人の間で仕事をする中間ブローカーは存在しません。人に仕事を押し付けるのではなく、自ら生み出し、協調し、課題を解決していく実践者たちが開発者(たち)です。

そして、それを導くのがプロダクトオーナー、支え促すのがスクラムマスターなのです。いずれの役割も、独りよがりになってしまってはこなせません。スクラムマスターがチームメンバーとつるんでプロダクトオーナーに対抗してるようじゃダメです。開発者たちを尊敬することは、周囲の人々を尊敬しないということではないんだと思います。

また、この「違うタイプのペア」という視点は、アジャイルの中でも「スクラム」でのみ注目されている部分だと思います。アジャイルが好きな人の中でも、この視点が好きな人ばかりではないし、できればもっと技術的な話だけをしたい人も多いでしょう。しかしそれも多様性なんじゃないかと思います。

スクラムマスターとしての第一歩

もしあなたが今スクラムを始めようとしているなら、まずスクラムマスターとしてできることがあるかもしれません。

優先順位を決めている人を見つけて、プロダクトオーナーとして、はっきりとビジョンを示してチームに任せるスタイルを提案して寄り添います。そしてチームメンバーには一人一人状況を明らかにし、徐々に協働を促し、Doneに導いて、リズムと自己効力感を高めていきます。

あなたがプロダクトを始めようとしているなら、そうしたことができそうなバディを見つけ、必要なスキルと経験を得てもらえるように支援しましょう。

スクラムマスターは人を見て支援する役割です。人によって得意不得意が出やすいエリアでもあります。共感性を持つだけでなく、寄り添いつつ、相手の成長のために押し返す勇気と誠実さが必要です。相手をコントロールしたい人には向きません。

 

スクラムマスターは(たぶん)すでにいる

しかし、スクラムマスターはスクラムが名前を付ける前から、その構造は存在していたと考えています。スクラムが2つの役割として名前を付け、野中先生はクリエイティブ・ペアと呼んだにすぎません。もともと存在している立ち位置なのです。

だから、あなたのまわりにもスクラムマスターはきっと既にいます。あなたが見つけてくれるのを待っています。見つけ、機会を与え、信頼すれば、きっとうまく働いてくれるはずです。あなたから「こうして欲しい」を伝えることが、その先に続く大きな成功への、大事な一歩目になるのかもしれません。

 

スクラムマスターについての素敵な記事が今後も続くと思います。ぜひチェックしてみてください。特に明日のJ.K.はむちゃくちゃいいことを書いてくれると期待しています!

adventar.org

スクラムフェス名古屋を開催します #scrumowari

2026年3月28日(土)、ついに尾張の地でスクラムフェスを開催することになりました。

開催趣意書にはこう書きました。

名古屋といえば製造業、バッキバキなエンジニア達が生息している修羅の地として有名です。 みんなキラキラしたことは得意じゃない。三度の飯よりコーディング。トークの質よりコードの品質。printfより関数型。実績もないのにカンファレンスで話すなんてありえない。でもちょっとキラキラひかりも羨ましい。 のぞみと違い名古屋飛ばしと言われてカンファレンスは名古屋を飛ばしていく昨今、遂にリニアがやってきます。 ということで、遠い夜空にこだまする日本一地味な茶色いスクフェスはじめます。

三河生まれということもあって、スクラムフェス三河は5年ほど続けてきたのですが、尾張名古屋でもやることになりました。三河を支えてくださっている皆さまの中には、尾張地区に拠点やルーツを持っている方もいらっしゃって、今回はそうした方々が中心になって準備に参画してくださっています。名古屋といえば、金のしゃちほこ味噌カツ、坂角のゆかり、コメダ珈琲。なんとなく茶色いものばかりですが、その地味さが名古屋のいいところかなと思います。(いやあれは金だから!というツッコミを待つ。)

ハッシュタグ#scrumowari です。「スクラム終わり」という、なんともスクラムが終焉を迎えそうな語呂になっているのですが、考えてみればスクラムはDoneを目指してスプリントするフレームワークなので、終わりは良いことなのかもしれません。

スポンサー募集中です

スクラムフェス名古屋の開催にあたり、スポンサーを募集しております。ぜひともご支援をお願いいたします。

開催趣意書はこちら:https://docs.google.com/presentation/d/1ebAjJpbDYwjmAHxlkfB1div6tCyWi2pVClFGNJR5kEc/edit?usp=sharing

基調講演なし、みんなで作るカンファレンス

今回は基調講演を設けずに、公募セッションを並べる形式にしようかなと考えています。皆さんの参画で作っていくカンファレンス、そんな形が良いのかな?なんて愚考しています。

毎週金曜日に実行委員会をやっていて、徐々に準備が進んでいるところです。

会場は名古屋駅すぐの好立地

会場は名古屋駅すぐ、笹島にある名古屋コンベンションホールです。現地参加とオンライン参加のハイブリッド開催で、参加費は現地10,000円、オンライン7,580円を予定しています。RSGTまでの期間は早期割引で通常チケットも7,580円になります。7,5,8でなごや。

チケットはこちらから購入できます:https://pretix.eu/scrum-owari/2026/

東京からも大阪からもアクセスしやすい立地なので、のぞみに乗ってふらっと集まって終電で帰る、というのもやりやすい好立地なのではないかと推察しています。

ただ、ひとつご注意を。この週はF1鈴鹿開催週と重なっているため、名古屋市内のホテルがかなり高騰しています。私は豊橋に泊まることにしました。宿泊をお考えの方は、早めの予約をおすすめします。

 

(1月) 技術カンファレンス主催者のリアル

2026年1月14日(水)19:30から、Newbeeさん主催のYouTube Liveに出演します。RSGT、pmconf、emconfの運営に携わるメンバーが集まって、普段は表に出ない「主催者のリアル」を語り合う企画です。

有志スタッフの熱量をどう保つか、規模拡大とコミュニティの質をどう両立させるか、なぜ大変な苦労をしてまでカンファレンスを作り続けるのか……といった話ができればと思っています。

詳細・視聴登録はこちら:https://newbee.connpass.com/event/377762/

(2月) Women in Agile Tokyo & Agile Leadership Summit も開催

2026年2月3日〜4日にはWomen in Agile & Agile Leadership Summitを大崎で開催します。こちらもスポンサーさまを募集しておりますので、あわせてよろしくお願いいたします。

(2月) スクラムフェス盛岡も始まります

2026年2月20日〜21日には、スクラムフェス盛岡が初開催されます。なんと基調講演を拝命しましたので、どんな話をしようと思っているかは別エントリでまとめたいと思います。


皆さまのご参加、ご支援をお待ちしております!

 

この記事は Regional Scrum Gathering Tokyo & Scrum Fest Advent Calendar 2025 の6日目の記事です。

adventar.org

【動画シリーズ】脱予算経営(Beyond Budgeting)をIT視点で学ぶ

「予算が足りないからできません」「予算は来期まで動かせません」——こんな言葉を聞いたことはありませんか?

でも本当に足りないのは予算なのでしょうか。足りないのは、現場に裁量を任せるだけの度量と、リスクのある挑戦的な活動に対する社会的な寛容さではないか。そしてそれを支える仕組みと文化の両面が必要なのではないか。

そんな課題に対する一つの答えが「脱予算経営(Beyond Budgeting)」です。

スクラムギャザリング東京実行委員会のメンバーが、会計の専門家を交えて脱予算経営について語る動画シリーズを公開しました。IT業界の視点から、なぜ今この考え方が重要なのかを掘り下げています。

脱予算経営との出会い

私(川口)が脱予算経営に出会ったのは2012年、Agile 2012のキーノートでした。当時の理解は「予算を使わない代わりにキャッシュフローの透明化をして、各部門の裁量になるべく任せる」というものでした。

kawaguti.hateblo.jp

その後、2022年にJoe Justice氏のトレーニングでテスラ社が脱予算経営を実施している話を聞き、改めてこの考え方の可能性を感じました。テスラ社は給料が時給制で均一、リーダーは特に偉いわけではなくそのロールをこなしていて、技術進歩のためにみんな働き、ストックオプションで資産形成をしているとのこと。お互いの削りあいが不要になり、みんなで前を向ける仕組みです。

そこでBBRT(Beyond Budgeting Round Table)が提唱する12の原則を日本語に訳しました。

kawaguti.hateblo.jp

アジャイルを学んで作られたわけではないのに、アジャイルとの共通性が非常に高い。現代のマネジメントの「よい原則」というものが変わってきたことを、それぞれが感じて一致していたのだと思います。

スクラムの源流にあった「任せる文化」

80年代、スクラムの源流になった野中郁次郎先生たちの論文「The New New Product Development Game」。そこで観察されたホンダの初代シティプロジェクトでは、風通しがよく自由闊達にアイデアを出し合う文化があり、そこに任せる上層部の意思がありました。

RSGT2025のクロージングキーノートで、当時のホンダで初代シティの開発に関わった本間日義さんがその様子を語っています。

youtu.be

ワイガヤは単なる知識の集合ではなく、スパイラルアップしていくもの。異分野の人たちと横に広げていく。70年代後半から80年代前半、日本のプロダクトが世界で一番強かった時代に、こうした文化があったのです。

脱予算経営が目指す「現場への権限委譲」「信頼」は、かつて日本企業が持っていた強さの源泉でもあるのかもしれません。

スクラムフェスとRSGTでの実践

2023年7月から、一般社団法人スクラムギャザリング東京実行委員会で脱予算経営を実践しています。全国各地で立ち上がったスクラムフェスを横に並べて月単位の集計表を作り、各カンファレンスの月額収支と全体での残額を把握できるようにしました。

kawaguti.hateblo.jp

ポイントは見える化と相互扶助です。赤字になれば他のカンファレンスから借りることになり、黒字なら他のカンファレンスを助けることになる。私たちはボランティアで給料は出ていませんので、お互いに格差も競争もありません。「こういう経費使っていいですか?」という問い合わせも承認もせず、すべて各地の実行委員の皆さんが自律的に検討しています。

動画シリーズ(全4本)

【前編】脱予算経営とは?IT視点で語る Beyond Budgeting 入門

youtu.be

2014年のアジャイルカンファレンスでビャーテ・ボグネス氏が行った基調講演をきっかけに、IT業界における予算管理の課題と、脱予算経営がアジャイル開発とどう親和性があるのかを議論します。

主なトピック:

  • IT業界における予算問題の「あるある」
  • プロフィットセンターとコストセンターの対立構造
  • なぜエンジニアは「コスト意識がない」と言われるのか
  • 予算が問題解決の天井になっている現状

出演: 川口恭伸、永瀬美穂(スクラムギャザリング東京実行委員会)


【中編 Part1】会計の専門家が解説!脱予算経営の基礎知識

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早稲田大学大学院会計研究科長の清水孝先生をゲストに迎え、会計の基礎知識を整理しながら脱予算経営について議論します。

主なトピック:

出演: 川口恭伸、永瀬美穂、服部佑樹(GitHub Japan)、清水孝(早稲田大学大学院会計研究科長)


【中編 Part2】マイクロソフト地方銀行の事例から学ぶ脱予算経営

youtu.be

GitHub Japanの服部佑樹さん(元マイクロソフト)の経験談を中心に、大企業における予算管理の課題と脱予算経営の実践について議論します。

主なトピック:

  • マイクロソフトと日本大企業の予算管理の違い
  • プロダクト開発 vs プロジェクト開発
  • インナーソースと「予算の切れ目が縁の切れ目」問題
  • 地方銀行における脱予算経営への転換
  • 顧客本位の経営と予算制度の矛盾
  • トラストを取り戻すためのBeyond Budgeting

出演: 川口恭伸、永瀬美穂、服部佑樹(GitHub Japan)、清水孝(早稲田大学大学院会計研究科長)


【後編】テスラの実践から学ぶ!脱予算経営を組織で実現する方法

youtu.be

テスラ・スペースXでの脱予算経営の実践例と、スクラムギャザリング東京実行委員会での具体的な取り組みを紹介します。

主なトピック:

  • テスラ・スペースXでのBeyond Budgeting実践
  • 時給制+ストックオプションによる給与設計
  • スクラムギャザリング東京の地方展開と権限移譲
  • 「聞かれたら全部OK」から始める信頼ベースの運営
  • ローリングフォーキャストと相対的目標の使い方
  • 脱予算経営は「ツール」ではなく「考え方」

出演: 川口恭伸、永瀬美穂、服部佑樹(GitHub Japan)、清水孝(早稲田大学大学院会計研究科長)

※テスラ・スペースXでの実践については、スクラムフェス三河でのJoe Justice氏のキーノートで詳しく紹介されています。

Keynote: Joe Justice - Agile at Tesla and SpaceX(テスラとスペースXにおけるアジャイル

www.youtube.com


Beyond Budgeting 12の原則

動画の中でも触れていますが、脱予算経営にはBBRT(Beyond Budgeting Round Table)が提唱する12の原則があります。

リーダーシップ原則

  1. 目的 - 大胆で崇高な目的のために人々を巻き込み、奮起させる。短期的な財務目標ではなく。
  2. 価値 - 共有された価値観と適切な判断によって経営する。細かいルールや規則ではなく。
  3. 透明性 - 自律的な規制、イノベーション、学習、コントロールのために情報をオープンにする。
  4. 組織 - 強い帰属意識を育み、責任あるチームを組織する。階級的管理・官僚主義を排除する。
  5. 自律性 - 人々を信頼し、自由に行動させる。もしそれを乱用する人がいても全員を罰することはしない。
  6. 顧客 - 全員の仕事を顧客ニーズと結びつける。利益相反を回避する。

マネジメントプロセス

  1. リズム - ビジネスリズムやイベントに合わせて、ダイナミックにマネジメントプロセスを組織化する。
  2. 目標 - 方向性と、野心的・相対的な目標を設定する。固定の、カスケード目標を避ける。
  3. 計画と予想 - 計画や予測を、無駄のない公平なプロセスにする。硬直的で社内政治的なエクササイズではなく。
  4. リソース配賦 - コスト意識を醸成し、必要なリソースを提供する。年次の詳細な予算配分を行わない。
  5. パフォーマンス評価 - 学習と能力開発のために、パフォーマンスを総合的に評価する。
  6. 報酬 - 競争ではなく、ともに成功することに報いる。

ビャーテ・ボグネス氏 来日イベント

動画シリーズでも繰り返し登場するビャーテ・ボグネス氏が来日します!

RSGT2026 基調講演

Regional Scrum Gathering Tokyo 2026では、ビャーテ・ボグネス氏が基調講演を行います。

一日集中ワークショップ

RSGT2026の前日には、ビャーテ・ボグネス氏による一日集中ワークショップも開催されます。

Beyond Budgeting - 組織のアジリティを解き放つ

脱予算経営の第一人者から直接学べる貴重な機会です。

このワークショップは、ノウハウを得るだけでなく、会計、財務、IT、マネジメント、インナーソース、さまざまな立場の人が集まる場になったらいいなと思っています。

脱予算は、トップダウンで降りてくる予算がなくなるだけで、現場ではちゃんと自分たちで目標を立てて達成に向かって努力する。それを信頼する企業会計の取り組み。

脱予算経営はエンジニアにも会計関係者にも経営者にもマネージャーにも、急成長スタートアップにも大企業にも役立つ取り組みだと思います。むしろ「全方位から他人事にされそう」という危機感もあります。だからこそ、様々な立場の人が一堂に会して議論できる場を作りたい。

動画シリーズを見て興味を持った方は、ぜひご参加ください。


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イベント

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その他

Zoom登壇で「発表者ディスプレイ」を使う技:HDMIダミープラグ活用法

PowerPointKeynoteでプレゼンする際、発表者ディスプレイモード(スピーカーノート、次のスライド、経過時間が見える画面)を使っていますか?

会場での対面登壇では、プロジェクタにHDMIケーブルを接続すれば自動的に:

  • プロジェクタ側:スライド本体が全画面表示
  • ノートPC側:発表者ディスプレイ(ノート、次のスライド、タイマー)

という理想的な環境が整います。

ところが、Zoomでのリモート登壇やオンライン配信では、HDMIケーブルを挿さないため、発表者ディスプレイモードが使えないという問題があります。

note.com

この問題を解決してくれるのが、HDMIダミープラグです。

ダミープラグとは?

HDMIダミープラグは、PCのHDMIポートに接続することで「外部ディスプレイが接続されている」とPCに認識させる小型デバイスです。実際のディスプレイは不要で、仮想的な2画面目を作り出します。

価格は1,000円~3,000円程度で、手軽に入手できます。

リモート登壇での課題

会場登壇の場合

  1. プロジェクタにHDMIケーブルを接続
  2. PowerPoint/Keynoteが自動的に外部ディスプレイを検出
  3. 発表者ディスプレイモードが有効になる
  4. 接続不良のリスクはあるが、発表者ディスプレイは使える



Zoom画面共有の場合

  1. HDMIケーブルを接続しない
  2. PowerPoint/Keynoteは外部ディスプレイを検出できない
  3. 発表者ディスプレイモードが使えない
  4. 接続不良の心配はないが、スピーカーノートが見られない



ダミープラグを使った解決策

  1. ダミープラグをHDMIポートに接続
  2. PowerPoint/Keynoteが「外部ディスプレイあり」と認識
  3. 発表者ディスプレイモードが有効になる
  4. 2画面目(ダミープラグ側)のスライド本体をZoom共有
  5. 会場登壇と同じ環境を、接続トラブルなく実現



セットアップ方法

1. ダミープラグの接続

ノートPCのHDMIポート(またはUSB-C/Thunderboltポート経由でHDMI変換アダプタ)にダミープラグを挿入します。

2. ディスプレイ設定の確認

Windowsの場合:

  1. デスクトップ上で右クリック →「ディスプレイ設定」
  2. 「複数のディスプレイ」セクションで2つの画面が認識されていることを確認
  3. 「表示画面を拡張する」を選択
  4. 画面の配置を調整(ドラッグで位置を変更可能)

macOSの場合:

  1. システム設定 →「ディスプレイ」
  2. 「配置」タブで2つの画面を確認
  3. ミラーリングのチェックを外す
  4. 画面の配置を調整

3. 解像度の設定

プレゼン用途の場合、2画面目の解像度は以下がおすすめです:

  • 1920×1080(フルHD:最も一般的で、配信品質も十分
  • 1280×720(HD):軽量で、ネットワーク負荷を抑えたい場合

4K対応のダミープラグもありますが、配信では帯域を消費するため、用途に応じて選択してください。

4. 発表者ディスプレイモードの設定

PowerPointの場合:

  1. スライドショータブ →「スライドショーの設定」
  2. 「発表者ツールを使用する」にチェック
  3. スライドショーを開始
  4. 自動的に2画面目にスライド本体、1画面目(ノートPC)に発表者ディスプレイが表示される

Keynoteの場合:

  1. 再生メニュー →「発表者ディスプレイをカスタマイズ」
  2. 表示したい情報(ノート、次のスライド、時計など)を選択
  3. スライドショーを開始
  4. 2画面目にスライド本体、1画面目に発表者ディスプレイが表示される

Google Slidesの場合:

  1. プレゼンテーションを開始
  2. 発表者ツールを開く(通常は自動的に開く)
  3. ブラウザウィンドウを2画面目に移動
  4. 発表者ツールは1画面目に配置

Zoomでの画面共有設定

  1. 事前にスライドショーを開始し、発表者ディスプレイモードにする
  2. スライド本体(全画面表示)を2画面目に配置されていることを確認
  3. Zoom会議中に「画面を共有」をクリック
  4. 2画面目全体を選択して共有(特定のウィンドウではなく、画面全体を選ぶのがポイント)
  5. 1画面目(ノートPC)には発表者ディスプレイが表示され、スピーカーノートや次のスライドを確認できる

この設定により:

  • 参加者にはスライド本体だけが見える
  • 発表者はスピーカーノート、次のスライド、経過時間を確認できる
  • 会場登壇と全く同じ感覚でプレゼンできる

実践的な活用シーン

パターン1:プレゼンテーション

  • 1画面目:Zoomのギャラリービュー、チャット、スピーカーノート
  • 2画面目:PowerPointKeynoteのスライド(全画面表示)

パターン2:ライブコーディング

  • 1画面目:資料、ターミナル、参加者の反応確認
  • 2画面目:エディタのコード画面のみ

パターン3:配信ツール使用時

  • 1画面目:OBSの設定画面、プレビュー
  • 2画面目:配信用の映像(OBSのキャンバス)をZoom共有

パターン4:ワークショップ

  • 1画面目:参加者リスト、ブレイクアウトルーム管理
  • 2画面目:共有する作業画面やホワイトボード

よくあるトラブルと対処法

ダミープラグが認識されない

  • PCを再起動してみる
  • 別のHDMIポート(またはUSB-Cポート)で試す
  • ダミープラグの解像度がPCの対応範囲内か確認

画面の配置がおかしい

  • ディスプレイ設定で画面の配置を調整
  • ウィンドウが2画面目に移動できない場合は、「表示画面を拡張する」が選択されているか確認

Zoomで意図した画面が共有されない

  • 共有前に、目的のウィンドウやアプリを2画面目に移動させておく
  • 「特定のウィンドウ」ではなく「画面全体」の共有を選択

2画面目のウィンドウが見えない

  • Windowsキー + Shift + 矢印キーでウィンドウを画面間で移動
  • macOSの場合は、ウィンドウをドラッグして画面外に移動

おすすめのダミープラグ

選ぶ際のポイント:

解像度:

  • 講演/配信用途なら1920×1080対応で十分

接続端子:

  • HDMI端子があるPCならHDMI
  • USB-CのみのPCなら、USB-C→HDMI変換アダプタ + ダミープラグ

価格帯:

  • エントリーモデル:1,000円前後(1080p対応)
  • ミドルレンジ:2,000円前後(4K対応、EDID設定可能)
  • ハイエンド:3,000円以上(複数解像度対応、耐久性重視)

1,500円前後の1080p対応モデルで十分実用的だと思います。

まとめ

HDMIダミープラグは、小さくて安価ながら、配信環境を大きく改善してくれるツールです。特にノートPC1台で頻繁に配信やプレゼンを行う方には、投資効果の高いアイテムと言えるでしょう。

この方法のメリット:

  • 外部ディスプレイを持ち運ぶ必要がない
  • 配信機材がコンパクトになる
  • 画面共有の操作が直感的になる
  • プレゼンの質が向上する

RSGTやスクラムフェスでは、現地でもZoomを使って資料の投影をしています。ですので、ご自宅の環境と同じ設備で講演できます。

ダミープラグも配信キットに入れてあります(このリストには載せてませんでした)。

kawaguti.hateblo.jp

ぜひ、事前に試してみていただければ幸いです。