野中郁次郎: 「知識ベース・ビジネスモデル・イノベーション」 in 富士通フォーラム

取り急ぎメモを公開します。
スクラムだけで10分は話してました!!!

富士通フォーラム2010 東京開催 特別講演「知識ベース・ビジネスモデル・イノベーション」 : 富士通
https://forum.fujitsu.com/2010/tokyo/seminar/details/k1-8.html

 * 知識ベースビジネスモデルイノベーション
   * 知識社会観
     * ピータードラッカー
     * 1993年
     * 知識は唯一意義のある資源なのだが、社会的再配分の方法がわかっていない
     * 知識を富の創造過程の中心に据える経済理論が必要
     * => (野中先生も)それから20年くらい研究してきたがまだまだ
   * 知識とは
     * 思い(主観)
     * 関係性、社会との相互作用
     * 目指すところは真善美
     * 実践 心身と一体となって
   * 知の創造プロセス
     * 暗黙知と形式知のスパイラルアップ
   * SECIモデル
     * 共同化 -> 気付きが起こる
     * 表出化 = 言語化していく
     * 連結化 = スペックに落とす、分析する
     * 内面化 = 実践を通じて言葉を形に
     * 想いが言葉に、言葉が形に => 社会の知が創出されていく
     * 組織的に知を作る、ということ
   * 「知」を利潤の流れに変換する -ビジネスモデル-
     * 自社にした適用できない能力・価値をどのように生み出し、提供し、利潤を生み出していくか
     * イノベーションの本質 = 知識創造プロセス = 未来を創る
     * 未来を創造するコストの算出は未解決の課題
   * ビジネスモデル思考
     * 価値命題 - 何を与えるか
     * 顧客は誰か
     * それを提供する組織の能力はあるか
   * タタモーターズ 「ナノ」
     * ラタン・タタ
       * 雨の中、ムンバイの路上を凝視
       * これをクレイジーとみる限りは価値命題を創出することはできなかった
     * 若いエンジニアを組織化
       * しがらみがない
       * 徹底的な外注化、モジュール化
   * 価値命題:社会的有益性
     * 何が価値なのか
       * 時間をかけて分析する必要がある
     *  顧客の動きは常に変化する
       * 変化のただ中での実践知が必要
   ` * 社会的共通善につながる
   * 価値命題はユニークな「コト」の提供
     * iPod : 簡単に取り扱え ... という出来事(イベント)を実現
     * モノではなくコトでとらえる
     * 動きのただ中で考え抜く
     * 活き活きとした本質のただ中で
   * イノベーションはSECIスパイラル
     * 共同化: 直接経験、現実に共感
     * 表出化: 気付きの本質を極める (しかし本質は見えない)
     * 連結化: 徹底的に分析し体系化
     * 内面化: 知を血肉化する 
     * 個人知を組織値に。それにはリーダーシップが必要
   * フロネシス (実践的知恵)
     * Prudence
       * 風呂に入って寝て死ぬのか (ややうけ)
     * 形式論理ではなく、個別のその都度の状況とコンテキストのただ中で、
     * 米国では、decisionではなく、judgementを使う(オバマ)。
       * timely balance
   * 場づくり
     * 場とは、知が創発する時空間
     * 人と人とが結合する場所、空間
       * 絶えず動いている
     * それができてはじめてアイデアが出てくる
     * 共同化のプロセスが、最近、重視されている。
     * 相互主観性
   * 2人の場の場合
     * <いま、ここ>の経験が共有される
     * 想いがなければ知は生まれない
     * 場(Bar) で知が生まれる
   * 場をタイムリーに創るのが難しい
   * 多様な場の形態
   * ホンダ、ワイガヤ
     * 小林三郎
     * LPLは権限がないので、全く人そのものがあつまる
     * 外でやる。温泉重要
       * 初日: 個と個のぶつかり合い。喧嘩が起こる
         * 「逃げ場がない」
         * 上辺の形式値は尽きる
       * 2日目: 相互理解/許容
         * 全人的に向き合い、お互いの殻を破る
   * 相互主観性の発達過程 - intersubjec
   * 間身体性
     * 感覚が畝に変動する
     * ホンダでなぜ温泉が必要か = お風呂に入ることが重要
   * ミラーニューロンの発見
     * 自分の心を通じて他人を発見できる
     * 顧客と一緒に汗をかく
       * ニーズはともかく、ウォンツは簡単にはわからない
       * 一緒にそこにいる、というだけで意味がある
         * 自動的親和
       * フランク永井
         * そばにいてくれるだけでいい。だまっていてもいいんだよ
       * 身体性の復権
    * タイ王国のドイドンプロジェクト
      * クンチャイ氏
        * 麻薬の三角地帯を、果樹園にかえよう
        * 明日講演がある
    * イタリアのサンパトリアーノ
      * 麻薬患者の更生の場
      * 社会的イノベーションにおける 価値命題
        * 憐れみではない
	* 自分自身が自分の能力を発見して再生していけ
      * 根幹: 麻薬患者がなぜ麻薬に走るか
        * 家族の喪失、愛の喪失
      * 1600人は家族である
      * 全人的に向き合う、触れ合う、受け入れ合う
      * 対話と実践
      * dignity
      * 大きな家族
      * そこから、大きな知が生まれてくる
    * 知を創発させる場の要件
      * 大きな目標
        * ワクワクするような、世界を変えるような目的意識
      * 自他の感性/感覚/感情が直接的に共有される
        * 触れるだけでない。ラタンタタのように凝視する、というのもある
      * 当事者として全人的にコミットする
      * 他者との関係性の中で自己認識
      * 
      * 知の矛盾と効率の良いインターフェイス
    * スクラム アプローチ
      * チェンジビジョンの平鍋さんという社長がきて
      * アジャイル
      * 不確実性のダイナミックな世界で機動的に開発するプロセス
      * なんで(ソフトウェアがわからない)私が行くのか
      * SECIモデルが原点にあるんですよ、といわれた
      * 我々が言った刺身はそこまで深刻な話ではなく
      * 一人一人の専門性を持ちつつ相互に影響し合う
      * スクラム = 間身体性
      * 同時に徹底的にITを駆使する
    * スクラム開発のプロセス
      * プロセスの図
      * ITとアナログをせめぎあいながら最短期間で構築する
      * スクラムマスター
      * チームが5-6人
      * 日々必ず合う。15分でいいから
      * 必ずペアでプログラムを組む
      * 非常に細部にわたって支援するきめ細かなリーダーシップまで考えてある
      * 日々のスクラムミーティング
        * コミットしている人と傍観者がいる
	* 鶏(傍観者)とブタ(コミットしている人)のジョーク
        * 罰金1ドル (遅刻/欠席)
    * アジャイル/スクラム
      * 技術的な専門知識の連結化を促進して、
      * その結果として、技術的な専門知識を実践共同体としてのコミュニティの資産へと変換する
    * 実践知のリーダーシップの伝承/育成 集合実践知に高めていく
      * 日々の実践の体験の中で伝承し、育成し、集合実践知にする
      * 21世紀の
      * 何が起こっても、弾力的・創造的に、リアルタイムに対応できるしなやかな組織になる
    * 実践知のリーダー
      * 動くということ
      * これまでは極めて分析的だった。いい意味で客観的科学的
      * 主観で動いて考え抜く
      * 自分自身がコミットすることがなければ知というのは生まれない
      * ラタンタタ、スティーブジョブズ
      * 動きながら顧客と一緒に汗をかき、真実がみえてくる
      * 考え抜く、相手の身になりきるほど触れ合う
      * in action
    * 場の有機的ネットワーキング
      * 自分の主観から客観を、相互主観性に向かって紡いでいく
      * シンクロしていく	
    * ヒューマンセントリックインテリジェントソサエティ
      * 何を顧客に価値として提供するのか
      * 人の主観を相互主観に紡いでいく実践知
      * 躍動する場を組織の中に組み込んでいく
      * 「場の経営」が1つの基盤になるのではないか?