行動ファイナンス

「マーケットの参加者は、合理的経済人だ。遅滞なき完全情報の下では、利得を最大化する選択をとる」というのが、合理的経済人の仮説。でも、この仮設はちょっと強すぎて、マーケットの動きを説明しきれない。こういうのを非合理性(アノマリー)とか言うのだけれど、このアノマリーは、合理的経済人では説明できないけれど、実は人間の持つ一般的な心理的性向で説明できるんじゃないか、という観点からの研究が、「行動ファイナンス(Behavioral Finance)」というものだそうです。

認知心理学にバックグラウンドを持つ研究者(Kahneman:ノーベル経済学賞)によって世に出たそうです(はい、そこの人、興味でましたか?)。

Investor Home - Psychology(英語)

で、上のリンク先の文章に紹介されている代表的な法則は、「$1の損は、$1を得た喜びより2倍痛く感じる」とか、「確実な利得が見込まれるときは、より堅実に、確実な損が見込まれるときは、より冒険的になる」など。・・・なんか株式の格言みたいですが、心理学なので、個人の経験則ではなく、きちんと実験をして裏付けられたもの、ということになると思います。

Behavioral Finance Online Laboratory(日本語)

山口氏の説明(PDF)

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私が読んだのは、この本だけですが、面白かったです。おすすめです。

人生と投資のパズル / 文春新書 / 角田 康夫 (著)