引き続きイノベーションへの解
The Innovator's Solution
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を読んでいます。
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「第6章 コモディティ化をいかにして回避するか」のエッセンス。
バリューチェーンのどこでお金がとどまるのか。
PC産業の例では、
顧客がデスクトップPCメーカーに支払った金のほとんどは、
実際はデスクトップPCメーカーには残らない。
OS(マイクロソフト) や CPU(インテル)に流れてそちらに残る。
製造装置を製造する業者(アプライドマテリアルズ)に流れてそちらに残る。
HDDに流れたお金はHDDメーカには残らず、ヘッドやディスクのメーカに流れる
傾向がある、と。
機能的に大変優れており、技術的に高度なHDDメーカに
利益が残らないのはなぜか。
筆者は、
市場で「製品の機能がすでに十分に優れている」場合には、モジュール化が進む、とする。
相互依存型 - 高度な独自性のある製品。高コスト高収益。
モジュール型 - 部品の互換性が進み、コモディティ化する。低コスト低収益。
モジュール化が進むと、本体は低収益になるが、
その反面、構成部品の中で独自性の高いものが、逆に高収益になったり、ということが起こる。
代表的なプロセスとしては・・・、
顧客が市中の製品の性能に満足すると、価格の競争圧力が生じる。
そうするとメーカにはコスト低減圧力がかかる。
各部品をなるべく出来合いのものを使うという、コスト削減努力が行われることが多い。
部品メーカは規模の経済でもって、組み立てメーカよりもコスト競争力のある、
優れた部品を作ることができるので、そちらに委託することで資産を減らしコストを下げる。
株主やアナリストも、不要な業務は外部に出すことで利益の維持に賛成する。
しかし、そうやってコストを下げるうち、いつの間にか、自分自身のやることが
なくなってしまい、付加価値の源泉がすべて部品メーカに移ってしまったことに
気づくことになる。
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感想。
この例は、ちょっと典型的すぎるような気がしますけど、
外部業者をどのように使うか、その関係をどのようにメンテナンスしていくか、
というのは、結構、深刻な問題だと思います。
基本的には、技術や時間が足りないから外部に頼むわけですけど、
仕事が一段落してだんだん効率化すると、トータルでは「人あまり」になります。
そこで、外部を減らすか社内の人材を減らすか。
技術が足りない場合は、外部を減らすわけにもいかない。
そして技術は外部にのみ蓄積していく・・・。
ちょっと悲観しすぎかもしれませんけど。
そういう状況に陥らないように、自分でやろうとすれば、
スピードが足りないとか、品質が悪いとか、そういうリスクに
さらされるんじゃないかというプレッシャーがかかる。
「あれもこれも自分の仕事」と言いはじめたらキリがないのと同様に、
「それは自分の仕事じゃない」と言いはじめたらキリないんです。
自分でやるほうが利益は取れるけど、どうでもいいことまでやっているわけにもいかない。
その答えは、実際はそんなに簡単に割り切れるもんじゃないんでしょう。
「コアコンピタンスへの集中」という大義名分のもとに、
自分の持つ理想像に向かって自分たちの仕事を絞り込んでいく、
ネットバブル期によく見られた「アライアンス」モデルの
行き過ぎた点を、筆者は指摘しています。
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ここからは蛇足・・・。
特にアメリカではインドへのアウトソースが劇的に進んでいると聞きますが、
企業収益向上するが雇用は回復しない「ジョブレスリカバリー」といわれています。
日本も似たような状況なんでしょうけど・・・。
米国は移民もあって人口が増える。
日本は少子化で人口が減る。
先週の日系ビジネスは早くも「人不足」がテーマでした。
ホントかよ、とツッコミたくもなりましたけど、あながち外れてないのかも。