経営と妄想の分水嶺

三國志のゲームをやってて思ったんですけど、

組織運営者からみた、組織の姿のリアリティって、組織が大きくなって、現場が見えづらくなると、どんどん下がっていきますね。意志決定はどんどん人に任せなければ回っていきませんし。

あまりにみえなくなると、それは国を運営しているようでも、それは妄想の世界。

王朝末期の皇帝のように、実権が無く、曹操みたいな優秀な実務者が統治してくれれば、世の中的にはまだいいのかもしれませんけれど(でもきっと血は流れちゃうな)。

経営を研究した本や、IDEOの本などで、

 ・自分より優秀な人間を雇え

 ・現場に足を運べ、現場の中に自分の席を作れ

とありますが、まさにそうなんだろうな、と感じました。

日産のカルロス・ゴーン氏も、

 ・工場に頻繁に足を運んで意見交換

 ・研究施設に全メーカーの車を揃えて経営陣に実際に乗ることを推奨

ということをしていた聞きます。

きっとそれでも十分ということはないでしょうし、

全てを把握することは不可能なわけで、

不祥事とかも防げない部分はあるでしょうし、

安心して夜も寝られない・・・かも。

いやぁ、大変ですね。

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(追記1)

本エントリのようなことを考えるにあたって、

日興の内部統制の話で、アルファブロガーの磯崎さんが書いていたこのエントリから

だいぶ影響をうけているとおもいます。

isologue - by 磯崎哲也事務所

一般の企業でも、自分のメインの製品やサービスについては品質管理を徹底しないとヤバいという認識はかなり浸透しているんじゃないかと思いますが、コーポレートガバナンスや内部統制については、まだ「なんでそんなことやんないといけないの?」という認識の企業も多いのではないかと思います。

ところが、品質管理というのは、限りなく不良品を減らすことはできるが、残念ながら不良品をゼロにできるしくみではないわけです。

まだお読みでない方はぜひ。