The Art of Innovation / 発想する会社!

"The Art fo Innovation"

発想する会社! — 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415208426X/

Tom Kelley, Jonathan Littman (著),

鈴木 主税, 秀岡 尚子 (翻訳)

を読んだ。

正確に言うと、全編は読んでない。これはちょっと時間をかけて

咀嚼しながら読もうと思うので、急ぎ読みはしないことにした。

IDEOという会社の、仕事のやり方や哲学、業績について記した本だ。

カラー写真をふんだんにつかって(日本語版で倍増したらしい)、

そこからも、発想を豊かにするヒントがビンビン伝わっている。

で、すごいのは、ユーザビリティの本、経営管理の本、マーケ

ティングの本、いろいろなエッセンスに共通することが、

この本にも入っているということだ。

「協調問題解決」とか「ブランド」とか「使いやすさ」とか

「気づき」とか「優秀な人を雇え」とか、そういうものが

ひとつの会社に結実している姿が書かれている。

こりゃ凄いよ。説得力がある。

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まだ序盤を読んでいる感触では、

彼らのブレインストーミング、共同問題解決を重視する仕事の

やり方がきちんとワークしている感じが伝わってくる。

この辺は文章でいくら書かれても「ふ~ん」という感じが

してくる今日この頃だけど(前は興奮して読んだものだけどね)、

オフィスの写真との相乗効果はすごい。

ああ、こういう会社を作らないといけないね。日本も。

(すでにあるのかも。あったら教えてください。)

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彼らはオフィスの作りも軽視しない。

別の本でいくつか似たような主張をされているの読んだけど、

いま自分のいる職場との乖離を考えると、あまりにも非現実の

世界のような感じがしていた。

でも、IDEOの写真をみると、凝って金をかけているんじゃないんだよね。

Bloombergの自伝に、すげー机に金をかけたような話が載っていて、

実際東京のブルームバーグの支店なんかはすごいきれいなんだけど、

オフィスを生産的にする=金を掛ける、という構図だとちょっと

つまらないなぁ、と早合点していた。金じゃないね。たぶん。

もっと重要なポイントがあるように思う。

(ウチのオフィスに「スチール机が並ぶ狭いオフィスですら

イノベーションが生まれてしまうところがウチの会社の凄いと

ころ」と考えている人がいるんだけど…べつにそれも構わない

けど、やっぱりもっと効率的なやり方もあるように思う。)

インテルは会議室の壁が全部ホワイトボードなんだって聞いた。

IDEO社もホワイトボード率が高そうだ。

ホワイトボードに上手に概念を書いていくのも結構重要な

スキルなのではないかと思う。

ホワイトボードに限らず、概念を絵に書くのってとても重要ね。

昔、大変お世話になった大学の先生が、

「絵にかけないことは、理解できてないんだよ」

といっていたのを思いだす。

いまでこそ図解ブームだけど、10年以上前にそういっていた

のだから、凄い人だ。

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IDEOシリコンバレーのパロアルトにある。

基本的にはデザイン会社だ。

Palm のデザインや、初期のMacのデザインをしたらしい。

パロアルトといえば、スタンフォード大…らしい。最近知った。

彼らの初期メンバーは多くがスタンフォード出身らしい。

スタンフォードgoogleyahoo!など、多くのテクノロジー

ベンチャーを輩出した、シリコンバレーの中核にある大学だ。

スタンフォードと、近くのサンフランシスコ近郊にある

もうひとつのシリコンバレーの大学UCバークレーには、一度、

行ってみたいなぁ。

在学中の知り合いかがいるといいんだけど…そんな都合よくは、いない。

もうすこし英語が上達したら、PenPalとかできないかな。まあいいや。

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本からだいぶ脱線しましたけど、いい本です。

久しぶりに感動。