Women in Agile 原因のわからない問題こそ難しい問題

このブログはスクラムギャザリング&スクラムフェス Advent Calendar 2022 の12月16日のエントリです。ちょっと日付が変わってからの公開になってしまいましたが、UTCで考えれば全然セーフでした。気にしすぎました。

2月17日にWomen in Agile Japan 初めてのカンファレンスをやります。なんとかWebサイトを開設しまして、チケットの販売も開始いたしました。これからコミュニティへの声掛けもしていきますので、なにとぞご支援のほどをお願いいたします。

www.wiajapan.org

Women in Agile のいつもの活動についてはジェーンこと知花さんがふりかえってくれているのでこちらをぜひご覧ください。月に2-3回は勉強会や対話会、研修などを行ってきました。

note.com

IT業界での就業に関するジェンダーギャップの存在

さて、私たちWiAが解決したいと考えている問題はIT業界におけるジェンダーギャップ(男女間格差)です。Indeed社が3月の世界女性デーに合わせて、IT業界でのジェンダーギャップについて調査結果を報告してくれています。

prtimes.jp

詳細な傾向は記事を参照いただければと思いますが、ポイントだな、と思ったところはこちらです。

他の職種と比べてIT技術関連職の方が、育児と両立しやすいと思うかをたずねたところ、48.8%が「子供・子育てを理由にした休暇を申請しやすい」、46.0%が「子供・子育てを理由にした勤務時間の調整がしやすい」、41.5%が「産休・育休などの長期休暇から戻ってきても復職しやすい」「未就学児がいる場合、業務上適切な配慮をしてもらいやすい」と感じていることがわかりました。また、これらの考えには男女間でそれほど大きな差はみられませんでした。

IT業界で技術職で働いていると、お客さん回りが中心になる営業職や、医師や接客業など業務を行う現場が固定される職種に比べれば、リモートワークもしやすいことが多そうだし、時間の融通もききやすい傾向があるのかなと、なんとなく想像はできます。

1990年代ですと、理系学部、特に工学部に進学したい女子学生に対して「ほとんど女子はいない」「女子トイレがない」といった助言を先生からもらった、なんて逸話もあるほど、進学に関する男女差は大きかったかと思います。当時はまだ情報系学部が少なかったというのもあるかもしれません。ですが、最近は特にそうした話も聞かれなくなりましたし、情報系学部で女性がほとんどいない、という話を聞いたことはない気がします。

しかし一方で、この調査にもある通り、

● チームや部署の男女比について男性が6割以上(女性が4割以下)と回答した人が全体の73.2%にのぼる。11.3%が男女同割合、10.8%が女性の方が多いと回答。

という問題があります。女性が少なく、多くのチームでマイノリティの境遇にいることがわかります。

ジェンダーによって隔たれている、見える壁はすでになさそう

ではマイノリティである女性は不利益な待遇を受けているのでしょうか。プロジェクトマネージャーの団体であるPMI日本支部さんの方で、2014年から女性部会の活動が行われています。こちらで男性、女性双方に、アンケート調査をして、結果を公表いただいています。ありがとうございます!

www.pmi-japan.org

こちらの調査で、少なくともプロジェクトマネージャーに関する職種につかれている方々の間では、ほとんど男女の間に昇進や評価の差はなく、目立った問題はなさそうだ、ということ見て取れます。そこにはっきりとした壁や問題はなさそうにみえます。差別的な待遇があるから、担い手がすくない、というわけではなさそうです。

これは裏返すと、なかなかむつかしい問題であるとも考えられます。課題が明らかであれば、それを解決すれば前に進むわけですが、この調査の通り、はっきりとした問題はなさそうです。

もしかすると女性の数が少ないこと自体、つまりマイノリティのむつかしさが多く存在するのかもしません。もしくはこの調査には出てこないような、小さな問題が、どこかに隠れているのかもしれません。小さな問題(バグ)が、社会全体に隠れているとするとなかなか厄介です。スクラムマスターのように一つ一つ障害を明らかにして、人々に対応を促していく必要があるのかもしれません。

変化には時間がかかる。ボトムアップの継続的な変化が必要

さて、まだまだ女性がマイノリティである日本の会社が少しずつ変わっていくには、どうしたらいいんでしょうか。先日、RSGTでもご登壇いただいているロッシェル・カップさんが対談されていて、企業のダイバーシティへの取り組みが進まない理由について話されていました。

www.nikkei.com

ドゥルーズダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包摂、D&I)施策でも『取締役会に女性を入れよう』という人がいます。女性がいさえすれば『ダイバーシティを実現している』と。でもそれだけでは不十分です」

「例えば今、社内にいる妊娠中の女性が取締役会で影響力を発揮する立場になるまでには十数年かかります。それまで現場レベルで施策を打ち続けることが必要なのです。育児休業をとった女性が復帰したときに、育休前と同じ職場・同じ仕事でキャリアを積める環境を整えたり、子どもの世話をしやすい働き方を実現したりする。様々な視点から女性のキャリアにとって何が必要かを考えるべきです」

トップのイニシアチブだけでなく、ボトムアップで、継続的に活動していくことが必要ということです。このあたりは、Fearless Change で語られている変化のプロセスと共通するご意見かなと思います。

必要なのは「考えすぎじゃない?やってみれば?」って言ってくれる身近な人かもしれない

マイノリティの境遇にあるということは、何かをするときに多くの「前例のない何か」を進めなければならないハメに陥りがちです。前例にないような何かを進めるとき、最大の敵になるのが、実は、自分の不安な心(杞憂)だった、なんてことがよくあります。読者の方にも「あきらめてしまったけど、よく考えてみると、なぜあのとき自分の不安にまけてしまったんだろう」ってあとでふりかえった経験をお持ちの方も多いのではないかと思います。

もしかして、私たちの周りの人も、多くの人はそうなんじゃないでしょうか。実は今日、Women in Agileで雑談をしていて気が付いたことがあります。

これは私個人の経験になりますが、コミュニティ活動をしていると、そこで知り合った人たち、利害関係のない知り合いのみなさんに勇気づけられた経験がなんども思い浮かぶんです。考えてみれば、これって、とても不思議な体験です。偶然知り合ったけど、おそらくそのたった一つの偶然がなければ、赤の他人であったであろう人たちなのに、普段接している家族や同僚以上に、心強い後押しをもらえた経験が何度もあるんです。これはどういうことなんでしょうか。

もしかすると、その「因果関係の薄さ」こそが、私がコミュニティ活動や、他の人たちが知り合う活動を遠巻きに後押ししている原動力かもしれない、と気づきました。

「因果関係が薄い」からこそ、強い後押しをもらえることがあるし、そして、そんな「因果関係が薄い」人と出会えるなんてまさに奇跡じゃないですか。みなさんが、そうした奇跡のような出会いを引き寄せる後押しを、コミュニティは果たしていて、私は、そういう奇跡が多くの皆さんにいくつも起きることを、支援したいのかもしれません。

WiA の活動や、2月17日のカンファレンスで、ぜひそうした仲間(=奇跡的に出会った元"赤の他人")を、見つけ出していただければと思います。友達100人なんて目指す必要はないと思います。「カンファレンスで偶然、隣に座った」という、その小さな縁が、もしかしたら、あなたの10年後の未来を大きく変えるかもしれません。そんな可能性に思いを馳せると、とても素敵な機会に思えてくるんじゃないでしょうか。少なくとも私には、そんな風に見えています。

社会が変わるには時間がかかるし、とても多くの努力と偶然が必要いなると思います。でも、どうせ変わるなら、自分が引き寄せた偶然で、自分が少しでもハッピーな方向に変わっていってくれたらな、と思います。ぜひ、あなたのためだけではなく、みんなのために、一つの「あなたをハッピーにするかもしれない偶然」を探しに来ていただければなと、そんなことを思いました。少なくとも、一人が少しハッピーになれば、世界全体は、ちょっとハッピーになるわけですから。

RSGT2023の基調講演はWiAの支援者であるLyssa Adkinsさん

RSGT2023では、Women in Agile の世界的な活動を後押ししている Lyssa Adkins さんが基調講演してくれる予定です。彼女の著書である Coaching Agie Teams の翻訳も進んでいるので、楽しみ。アジャイルコーチングを持ち込んだ第一人者で、毎回カンファレンスで満室になっていて、なかなか参加できないLyssaさんのセッションを日本で通訳付きで提供できるの最高です。オンラインでも配信予定ですので、ぜひご検討ください。Discordでわいわいしましょう!また期間中、個別にアジャイルコーチに相談できるCoaches' Clinic も開催されます。

2023.scrumgatheringtokyo.org

Women in Agile にある Lyssaさんのポッドキャストシリーズを見つけました。

womeninagile.org

WiA Tokyo 基調講演は紛争解決・復興支援の第一人者瀬谷ルミ子さん

2月17日 の Women in Agile Tokyo カンファレンスの基調講演は、瀬谷ルミ子さんにお願いすることになりました。私にとっては、楽天テクノロジーカンファレンス2012、アジャイルリーダーシップサミット2019に続いてのご縁となりますが、毎回示唆に富むお話をいただいていて、特に前回のアジャイルリーダーシップサミットでいただいた、紛争地の復興支援における女性の役割のお話が、今回の活動のきっかけのひとつになっています。

news.yahoo.co.jp

なぜ女性が参画することで上がるかというと、女性は社会が不安定になったり、戦争になったりしたときに、あらゆるしわ寄せを受け被害に遭いやすい。そのため被害者の視点で「社会の変革のために何が必要か」、そして子どもとの結びつきという観点から「この和平プロセスは本当に次世代を安全に導くものなのか」と考えられるからです。ただ、実際に女性が世界の和平プロセスに参加したのは過去19年間でたったの9%。しかも、その参加が単なるお飾り、数合わせ、男性や他者の傀儡(かいらい)のような形だと「逆に成功率が下がる」といった調査結果も出ています。

そのため、瀬谷さんが理事長を務められているREALsでは、復興支援の枠組みの中に、現地の女性が入るように支援を試みているそうです。もちろん部族長や軍閥の幹部などは男性が中心なので、さまざまな手段を駆使して、一歩一歩、地域と、女性の支援を行っている話を聞けるのではないかと思います。ぜひ、私たち一人一人の活動との共通点を見出していただいて、明日への一歩のヒントをつかんでいただければと願っています。

reals.org

 

アンチハラスメントポリシーへの逸脱に対する対応方針をまとめました

この記事は、スクラムギャザリング&スクラムフェス Advent Calendar 2022 - Adventarの二日目の記事です。サッカーワールドカップでスペインに逆転勝利して今日は休みにしようと皆さんが盛り上がっているときに誰が読んでくれるのか不安ではありますが、記念に公開いたします。サッカーにちなんでハッカー文化の話も出てきます。

adventar.org

アドベントカレンダーなのに業務連絡っぽくなってしまって恐縮なのですが、最近ハラスメントポリシーへの対応についてみんなの思いを文章化する作業をやってましたので紹介させてくださーい。

ポリシー作ったのはいいんだけど、ポリシーの運用って実は地道に大変な作業だったりします

なので、アジャイルの文化はルールも含めてコストを考えながらやるというのが定石かなーと思います。技術プラクティスであれば、Ruby on Rails が有名にしたCoC(設定より規約)とか、誰かアーキテクトが作る基準より、可読性の高いコードとテストを継続的にメンテナンスしてリファクタリングを繰り返して、次の変更(=ビジネス機会)に堪えるものにしておこうとか、そういう話をやるわけです。チームのプラクティスであれば、フォーカス(集中)を作るために、スプリントとかプロダクトバックログに集約して、作ってフィードバックを受けて、レトロスペクティブでプロセスを見直しましょうとか、やるわけです。なるべく楽に本質に向けて進めるようにしたいというハッカーの三大美徳(怠惰/無精・短気・傲慢)だったり、人々が一緒に何かをするときにはHRT(謙遜・尊敬・信頼)をベースにしよう、という考え方にそって、どうやって運営していくかという話に共通しているかなと思います。

そしてどんな高邁な理想がポリシーに具現化していても、運用というやつがあるわけです。実際にそのポリシーが効力を発揮して、役に立っていなければ、TDDの考え方をよくお分かりの方であれば、テストに失敗するわけです。まず失敗させることも重要だし、それに対応して常にグリーン(正常)を確認する作業が一番重要で、それがなければ改善しても価値がない(コストだけがかかる)。なので、アタックしていただくことは重要だし、それに対して我々は適切な運用を生み出していけるわけだと思うんです。

ということで、今回作りました声明は以下です(前置きが長くてすみませんでした)。

アンチハラスメントポリシーの逸脱に対する対応方針をまとめました

スクラムフェスやスクラムギャザリング東京ではということで、ハラスメント行為への関心を高め、関連する行為が行われないようにしたいとの思いで、オープニングトークでアンチハラスメントポリシーについてのお話をさせていただいております。

その中で、11月に行われたスクラムフェス札幌にて、ハラスメント行為の被害を受けている、というご報告をいただきまして、その対応を札幌実行委員の方で行いました。具体的には報告の方から詳しくご事情を聴き、また、どうしたらよいかを話し合うということをしています。また今回については直接ハラスメント行為の当事者(加害者側)の方にもコンタクトして、お話をさせていただきました。加害者側の方にハラスメントの認識はないと思われるので、本件は被害者側がそうとらえている、という事実をお伝えすることがまず解決や再発防止への一歩目になるのではないかと考えております。

こうした対応については、できる範囲で行っていきますので、ハラスメント行為を受けていると感じた方については、ぜひ実行委員に個別にご報告いただければ幸いです。

一方で、「実行委員から謝罪すべきだ」というご要望もいただきましたので、その点についての対応について話し合い、実行委員としての見解を明らかにしたのがこの文章です。

https://scrumgatheringtokyo.org/statement_for_our_action_to_anti-harrasment_policy_20221201.pdf

アンチハラスメントポリシーの逸脱に対する対応についての声明 (画像は一部)

アンチハラスメントポリシーの逸脱に対する対応についての声明

スクラムフェス札幌スタッフ、および、各地スクラムフェスとスクラムギャザリングの実行委員の方に回送し、ご意見をいただきながら文面を推敲して現在の形になりました。(詳細のケース内容については個人情報保護の観点から札幌スタッフのみにとどめています。)

謝罪については、基本的にお断りすることにしました。私が理解する限りで、以下ような意見があり、こうした結論に至っています。

  • 実行委員およびスタッフに運用上の過失があったとは認めがたいこと。
  • 「ともかく代表者が謝る」という行為ではアンチハラスメントの目標が達成できるとは思えないこと。
  • (この点は単に実行委員の文化的背景に過ぎないので皆さんに同意を求めるものではないですが、) スクラムの重要な文化は、自己組織化・自己管理だと考えているので、それに照らしても、代表者等の謝罪、というのは適切な処置とは思えない。むしろ一般的には問題をうやむやにする行為に近いのではないだろうか、という気がかり。

今回のハラスメント行為のご報告について、一同、心を痛めております。また必要と考えられる対応も、実行委員の負担を考えながら、できる範囲で行ったつもりです。

報告者のプライバシー保護の観点から、個別の事象は公開しませんが、ポリシー運用に関する一般的な対応については議論を行い、各実行委員の代表者の方の同意をおおむねいただきました。

今後の健全なカンファレンスや議論の運営に向けて、皆様のご協力を何卒よろしくお願いいたします。

 

XP祭り2022 出版者様からいただいた見本誌・献本リスト

XP祭りでは毎年、出版者様より見本誌をいただき、これからアジャイルを始めたり、これから業界で活躍される若手の皆様に役立つ本をご紹介しております。こちらで本年ご協賛いただいた本のリストを掲示いたします。ご協賛誠にありがとうございます。

XP祭り2022

xpjug.connpass.com

マイナビ出版さま

オライリー・ジャパンさま

日経BPさま

SBクリエイティブさま

翔泳社さま

以下の本は、5冊いただきました。

以下の本は、5冊いただきました。

オーム社さま

以下の本は、2冊いただきました。

以下の本は、2冊いただきました。

以下の本は、2冊いただきました。

以下の本は、2冊いただきました。

以下の本は、2冊いただきました。

以下の本は、2冊いただきました。

丸善出版さま

技術同人誌著者さま

こちらはコミュニティで出版された同人誌を二冊いただきました。

f:id:wayaguchi:20220928075919j:image

booth.pm

以上、大変ありがとうございます。こちらでご紹介の上、当日はこちらのリストを掲示しまして、会期終了時に、希望する参加者の方にプレゼントさせていただきます。

 

脱予算経営 Beyond Budgeting の 12原則を訳した。

脱予算経営 Beyond Budgeting の 12原則というのが BBRT のサイトにあったので日本語訳をつけました。

 


Beyond Budgeting - enabling business agility

脱予算経営 - ビジネスアジリティを実現する

 

Leadership Principles

リーダーシップ原則

  1. Purpose - Engage and inspire people around bold and noble causes; not around short-term financial targets
    目的 - 大胆で崇高な目的のために人々を巻き込み、奮起させる。短期的な財務目標ではなく
  2. Values - Govern through shared values and sound judgement; not through detailed rules and regulations
    価値 - 共有された価値観と適切な判断によって経営する。細かいルールや規則ではなく。
  3. Transparency - Make information open for self-regulation, innovation, learning and control; don’t restrict it
    透明性 - 自律的な規制、イノベーション、学習、コントロールのために情報をオープンにする。それを制限しない。
  4. Organisation - Cultivate a strong sense of belonging and organise around accountable teams; avoid hierarchical control and bureaucracy
    組織 - 強い帰属意識を育み、責任あるチームを組織する。階級的管理・官僚主義排除する。
  5. Autonomy - Trust people with freedom to act; don’t punish everyone if someone should abuse it
    自律性 - 人々を信頼し、自由に行動させる。もしそれを乱用する人がいても(それ以外の)全員を罰することはしない。
  6. Customers - Connect everyone’s work with customer needs; avoid conflicts of interest
    顧客 - 全員の仕事を顧客ニーズと結びつける。利益相反回避する

Management processes

マネジメントプロセス

  1. Rhythm - Organise management processes dynamically around business rhythms and events;  not around the calendar year only
    リズム - ビジネスリズムやイベントに合わせて、ダイナミックにマネジメントプロセスを組織化する。年次の決算に合わせるだけでなく。
  2. Targets - Set directional, ambitious and relative goals; avoid fixed and cascaded targets
    目標 - 方向性と、野心的・相対的な目標を設定する。固定の、カスケード(上位から分解した)  目標を避ける。
  3. Plans and forecasts - Make planning and forecasting lean and unbiased processes; not rigid and political exercises
    計画と予想 - 計画や予測を、無駄のない公平なプロセスにする。硬直的で社内政治的なエクササイズではなく。
  4. Resource allocation - Foster a cost conscious mind-set and make resources available as needed; not through detailed annual budget allocations
    リソース配賦 - コスト意識を醸成し、必要なリソースを提供する。年次の詳細な予算配分を行わない。
  5. Performance evaluation - Evaluate performance holistically and with peer feedback for learning and development; not based on measurement only and not for rewards only
    パフォーマンス評価 - 学習と能力開発のために、パフォーマンスを総合的に評価し、ピア(1対1の)フィードバックを行う。計測のみでなく、報酬決定のためだけでなく。
  6. Rewards - Reward shared success against competition; not against fixed performance contracts
    報酬 - 競争ではなく、ともに成功することに報いる。固定のパフォーマンス契約に対してではなく


間違いがありましたら是非教えてください!

**前に書いてたブログ

kawaguti.hateblo.jp

八王子市 メタバース時代のまちづくりワークショップ

ホロラボの方でサポートさせていただいている、八王子市のまちづくりワークショップの参加者を募集中だそうです。 (募集は終了しました)

 

ご参加ありがとうございました。

togetter.com

 

さらに広がるスクラムフェスのハイブリッドカンファレンスの形

スクラムフェス大阪を無事に終了しました。スクラムフェス大阪は4回目で、第一回は2019年にオンサイト開催(関大MeRise様をお借りしました)、2020年はコロナ初年度ということでオンライン開催(19トラック)の形を作り、2021年のオンライン開催を経て、2022年はハイブリッド開催となりました。品川アジャイル(#shinagile)では、現地からのラジオ的なライブ放送を通じて、スクラムフェス大阪をはじめ、各地のスクラムフェスのオーガナイザーの皆さんの取り組みや思いを聞きました。

 

スクラムフェス大阪(6月) https://youtu.be/5BZI9A3jhsY?t=851

スクラムフェス大阪2022の開催は、オンラインを中心としたハイブリッド開催。現地イケマンカンファレンス会場の役割は、セッション会場ではなく「廊下」。13トラックの地域トラックと、3トラックのスポンサートラックがオンラインで開催され、現地はそれを一覧で観られる設備を用意しつつ、参加者は交流ができるという開催形態でした。

セッションのリストはこちらです。

Scrum Fest Osaka 2022 - Program Schedule | ConfEngine - Conference Platform

見きれないほどたくさんあります。聖徳太子でもすべては見られないので、現在は参加者向けにビデオが公開されています。参加者を中心に同時視聴会(参加者と一緒にみることはできる)が開催されています。

 

使用機材の紹介 https://youtu.be/5BZI9A3jhsY?t=2540 

スクラムフェス大阪の会場はこんな感じです。(壁一枚隔てて隣のホール)

スクラムフェス新潟(5月) https://youtu.be/5BZI9A3jhsY?t=9799

スクラムフェス新潟のテーマはテストや品質保証。品川アジャイルの現地放送も600再生を超えたとのこと。ゆるっと見るのにほんといいコンテンツです。「肩剥しってアジャイルなの?」「だってウォーターフォールではやらないでしょ!」

今年は初の開催で、新潟駅前のコワーキングスペースNinnoで開催されました。お昼に地元選出の議員さんが視察に来訪するハプニングもあり、そのタイミングでクリエーションライン社&ウイングアーク1st社のスポンサートーク、通称「劇団クリエーションライン」を観覧されました。
次回の構想としては、スタジアムを使えるかも、なんて話も出ているようですが、来年も変わらず、Agile Testing Daysの感覚を持ってくるそうです。

スクラムフェス三河(9月) https://youtu.be/5BZI9A3jhsY?t=11551

私も実行委員なので余計な話をしていますが、スクラムフェス三河のテーマは製造業です。愛知県の三河地域から、静岡県遠江駿河地域にかけてを駿遠三(徳川家康の旧領地)地域と言いますが、世界的に有名な製造業の多いこの地域を盛り上げていきたいと考えています。開催地は豊橋です。東海道新幹線から徒歩5分くらいの会場で行いますので、ぜひ足をお運びください。

 

フォートナイトで学ぶスクラム  https://youtu.be/5BZI9A3jhsY?t=13333

スクラムフェス大阪基調講演の角征典さんと栃木トラックオーナーの木村さんをゲストにお迎えして Fortnite についてのディスカッションを行いました。いい大人がゲームで交流する意味、世代を超えて繋がれる世界を感じていただくセッションを行いました。

スクラムフェス鳥取(いずれ開催)  https://youtu.be/5BZI9A3jhsY?t=15160

まだ開催はされていないのですが、いずれ開催するはずの鳥取のちんもさんのインタビューを聞きました。「鳥取でできたらどこでもできるんじゃないですか?」ということで、日本全体に夢を与えるために初開催を目指すそうです。放送中に品川アジャイルによる下見が決定しましたので、いずれ開催されるに違いないです。鬼太郎空港とコナン空港があるので間違えないように注意です。

 

スクラムフェス福岡 (3月予定)  https://youtu.be/5BZI9A3jhsY?t=16960

来年初開催を目指しているスクラムフェス福岡は、現在、eスポーツ施設での開催を検討しているそうです。eスポーツの配信に使うプロ機材を使っての配信ができるのではないかということで、品川アジャイルのスタッフが燃えています。福岡は福岡市の行政としての取り組みあり、金融センターとして様々な企業がアジャイルやWeb開発をを行っていて、先端的な事例や苦労話を聞けるカンファレンスになるに違いないです。福岡は空港のアクセスもいいのでぜひ。スタッフとして巻き込まれるチャンスもあります!

 

スクラムフェス仙台 (8月予定)  https://youtu.be/5BZI9A3jhsY?t=18742

オーガナイザーの天野さんが仙台に引っ越したことがきっかけで、スクラムフェス仙台が初開催されることになりました。まさにリモートワーク時代の申し子のようなカンファレンスです。会場も天野さんが仕事で利用しているコワーキングスペースとのことで、地域密着の取り組みが期待されます。基調講演はエバッキーこと江端さん。スポンサーもセッションも数多く集まっているので、素晴らしいカンファレンスになることが期待されます。

仙台はコロナ以前は「支店経済」と呼ばれて、本店である東京からの発注仕事が多かったそうなのですが、地域に縛られずに仕事できるようになった昨今は、新しい取り組みも多く生まれているようです。品川アジャイルでも配信に行きますので、ぜひご期待ください。

 

スクラムフェス札幌 (11月) 

今回インタビューは行っていませんが、昨年オンライン開催されたスクラムフェス札幌も、今年はハイブリッド開催に移行し、札幌市教育文化会館での開催の予定です。プロポーザルとスポンサー募集はまもなく開始だそうです!

 

各地で広がる多様性。地域と実践者に根差したスクラムフェス

スクラムフェスは日本各地に広がり、開催のない月の方が少ないという状況になりつつありますが、それぞれ特色を持ったテーマで工夫を凝らして開催されていて、運営もスクラム実践者の人たちですので、無理しない、継続的な開催が行われます。スタッフワークからも実践を学ぶことができると思いますので、各地のスタッフにアクセスしてみてください。スクラムフェス大阪 @ Online のDiscord サーバーへどうぞ。各地のスクラムフェスに参加いただければ、招待が届きます。

 

Regional Scrum Gathering Tokyo 2022 ご参加ありがとうございました

今年も年初から、Regional Scrum Gathering Tokyo 2022 のスタッフワークをしてきました。今回も非常に多くの、熱意ある皆様に支えられて、学びの多いギャザリングになったことをお礼申し上げます。「ギャザリング」という言葉をとても尊重していて、ふだん集まらない同志、実践者の皆さんが集まる会として、より深く、話し合える場所を提供していきたいと考えています。Twitter#RSGT2022ハッシュタグで検索していただければ、多くの参加報告記事を見つけることができると思います。

2022.scrumgatheringtokyo.org

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キーノート: Johanna Rothmanさん

今回のキーノートはJohanna Rothmanさんにお願いしました。アジャイルと組織運営について長年コンサルティングをされてきた方で、また米国のAgile Conferenceでも主導的な立場を取られてきました。日本語に翻訳されているManage It!をはじめ多くの著作があります。今回は Agile Program Management について話していただきました。Program Manager というのは米国企業である役職で、大きめのプロダクトを統括する役割です。例えば Microsoft だと、Visual Studio全体を統括したり、という役割かなと思います。今回よくわかったのは、部長に対する本部長のような、上位職ではなく、あくまで全体に寄与することを考える役割だということ。そしてアジャイルではその役割を、大きな組織で円滑に人々を結びつけるハブとして使えるということでした。Johannaさんが、Program Managerが上司の上司に見えないよう、注意深く役割の説明をされていたのが印象的でした。組織はツリーではないのです。

Johanna Rothman - Management Consultant - Johanna Rothman, Management Consultant

Johanna Rothman (@johannarothman) | Twitter

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キーノート: Diana Larsenさん

Day2のキーノート入るDiana Larsenさんでした。Dianaさんとも何回会ったか分からないのですが、「いつもだいたいAgileカンファレンスの食事のテーブルだよね」と言ってくれました。そう、あのカンファレンスは食事のテーブルで多くの人が出会うんです。RSGTもそうなれたらいいなといつも思っています。DianaさんもAgileカンファレンスの初期から参加されて、あのカンファレンスの雰囲気を体現する立役者の一人です。チーム文化、技術面、組織全体を包括するアジャイル普及モデルとして、Agile Fluency Modelを紹介していただきました。『アート・オブ・アジャイル デベロップメント』の著者で技術コーチの James Shore さんとのコラボレーションの成果です。『アート・オブ・アジャイル デベロップメント』は昨年原著の第二版が出ました。Dianaさんの『アジャイルレトロスペクティブズ』も待望の第二版を準備中とのことです。

Agile Fluency Project: Chart Your Agile Pathway

DianaOfPortland #BLM (@DianaOfPortland) | Twitter

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クロージングキーノート: 牛尾剛さん

クロージングキーノートは牛尾剛さんにお願いしました。10数年来のお付き合いなのですが、常にチャレンジを続ける姿勢がいつもすごいな、と思います。英語を勉強しに留学しに行ったり、Microsoft の本社に飛び込んでクラウドプラットフォームの内側を作っているというものすごいキャリアチェンジの話や、最近の Microsoft の開発文化について聞きたいなー、ということでお願いしました。すでに、ほぼ書き起こしのPublicKeyさんの記事が出てますので、内容を見ていただくことができます。

www.publickey1.jp

講演中、特にDiscordが盛り上がっていたのが、「納期がない」という話でしたね。話を遮って質問を入れてしまいましたが、みなさんにとってよい気付きになっていれば嬉しいです。実は8月にあったAgile2021で、ケント・ベックさんが「デッドラインを自分で決められると思っている人々がその権力をいまだに手放していない」点を憂いていて、XPの計画ゲームやスクラムのスプリントプランニングの仕組みに触れていながらも、やはりなかなか説得が難しいと考えているところが、「作業の見積もりを開発者が行い、進捗は開発者を信頼して任せる」ところなんだろうな、と想像します。今後の皆さんの取り組みに期待しています!

www.publickey1.jp

あと、「ガチ三流」というタイトルに過激に反応している人がいるようですが、牛尾さんは本心から自分のことを「ガチ三流」だと思っているのだと思います。決して、誰かを下に見て言うとか、思ってないけど卑下して言う、という器用な人ではないことだけは、ここで言っておきたいです。

品川アジャイルとして配信

今回は品川アジャイルとしての配信は二回目になります。iRig2を知ったことと、CenterStage対応のiPadが発売されたことで、機材を一新して配信を行いました。この機材セットは安価で軽量でありながら、どなたにでも扱いやすいものなので、マイクやスピーカーがあるような会場でハイブリッド配信をしようかな、という方には参考にしていただければと思います。

bayashimura.hateblo.jp

昨年は会場に張り付かざるを得なかった品川アジャイルのスタッフが、ほとんどスタッフルームでの監視とZoom運用に回れたのが非常に大きく、来年こそはスタッフルームラジオをやりたいですね、などと話している余裕っぷりです。一方で、課題もいくつか見つかっていますので、今後の実験がまた楽しみです。特にOSTについては、通常の会議室を使ったハイブリッドはかなりうまくできたようですが、オープンな環境のテーブルでは会議スピーカーが環境音を拾いすぎてしまってリモートからの参加が難しかったようです。そうなんです。課題は音。これは本当に難しくて、上手に設計しないとやってられません。ネットが潤沢にあれば全員がスマホとヘッドセットでDiscord/Zoomにつないでしまうほうがいいわけですが。

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アギレルゴコンサルティングとしてスポンサー

アギレルゴコンサルティングとしてはスポンサーを行いました。松元健さんがスタッフとして加わってくれたので、スポンサーセッションで話していただいています。二人ともRSGTのスタッフワークがあり、スポンサーブースはほとんど何もできませんでしたが、アギレルゴコンサルティングでは今年も珠玉のトレーナー陣による通訳付き研修を行っていきます。

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アギレルゴ アジャイル研修

Roots of Scrum (2005)を紹介してきた

スクラムの共同開発者ジェフ・サザーランド博士が2005年に行った講演について紹介しました。デンマークで行われた講演ですが、驚くほど日本からの影響について語ってくれています。2011年に始めてお招きして、Innovation Sprint をやったわけですが、それがどれだけジェフさんにとって大きなことであったのか、改めて認識した思いです。資料はこちらです。

speakerdeck.com

 

ビデオは現在参加者向けに公開されていますので、参加者の方は会場のDiscordチャンネルの概要欄のURLから見てください (ZoomのURLがあったのと同じ場所です)。Room C Day1 04:40:00 くらいからです。

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リアルとバーチャルを全部活かす

昨年に比べ、状況はよかったので、リアル参加を選択された方が多くいらっしゃいました。RSGTとしては、コロナ対策として半数の席数のみに制限し、とにかく場を閉めず、参加者の皆さんが自由に選択できるようにしています。そのためにハイブリッド開催への投資も行ってきました。オミクロン株の流行で一気にまた感染者が増えている状況ですので、来年以降もまた流動的な状況での開催になる可能性があります。できるだけ軽量にハイブリッド開催できるようなノウハウも開発していければと思っています。

前回の開催は、スクフェス大阪以降で普及してきた、DiscordとZoomを利用したオンライン開催のノウハウと、品川アジャイルで地道に研究してきた配信の仕組みを組み合わせて、スクフェス三河でご協力いただいた地元田原の技術集団オレンジボックスさんのご協力もいただき、ハイブリッド開催にこぎつけました。アギレルゴコンサルティングの研修の通訳でいつもお世話になっているISSさんともZoomでのオンライン研修のノウハウを溜めてきたことも有用でした。今回はさらにそこに日英通訳としてSeth Reamsさんに加わっていただくなど、これまでの関係を活かしながら、さらにスムーズな開催をできたのではないかと思います。コーヒー提供の縁の木さんもゴミのリサイクル100%を目指す「蔵前モデル」を紹介してくださいました。

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アフターコロナの時代では、多くの企業やチームがリモートでの作業を強いられてきました。でも、もう2年経って、だいぶ慣れましたよね。有用性も限界もわかってきた。RSGTに参加する皆さんは、そうしてツールやコミュニケーションのコツについて実験を繰り返してきた方がほとんどだと思いますので、こうした皆さんがリアルでつながり、バーチャルでの活動を続けていくことで、新しい地平が開けていくと感じています。たとえば英語学習で言えば「全然できない」「ネイティブのように流暢」のように過激な二分法で考えるのが、初心者レベルで陥りがちな罠です。アジャイルか?ウォーターフォールか?のように二分法で考えるのも、だいたいやったことがない方なんじゃないかと思います。私たちは実践者なので、そういう表層的なレベルにとどまらず、何がどう役立つのか、具体的に試しながら、選択肢として手に付けていきたいと思うんです。きっと皆さんそうですよね。

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スクフェスに向けて

今回は各スクフェスのスタッフの皆さんや、開催に興味がある皆さんもリアルに集まれた人もいらっしゃいました。RSGTに比べてスクフェスの「よさ」は、その間口の広さ。スクフェスで始めて発表しました!という方が多くいらっしゃって、内容も生々しい努力の発表が多く、ある意味RSGTよりも学びが深い部分があります。

各地域のスクフェス開催がぐっと進んだ感じがします。すでに行っている大阪札幌三河に加え、すでにRFPを募集している新潟が今年加わる予定ですが、仙台、福岡が企画を具体的に進め始めて、広島もやりますよーと言ってくれております。あとやりたいと言ってくれているのが鳥取、金沢、Twitterでにわかに始まっている青森、などなど、まあいずれそのうち、と思っていただいている方々もいるので、決して焦らず、できるときにはできる感じでできたらいいかなーと思っております。あと、品川もやりたくなってきてます。

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残っている仕事

残っているスタッフワークは、荷物やノベルティの整理のほか、スタッフの皆さんの交通費や経費の精算と、講演料支払いです。幸いスタッフの皆さんの旅費や経費を支払える余裕がありますので、お支払いしていきます。海外講演料については、今回は米国向けということで、租税条約の手続きをするためには米国居住者証明を先方に取ってもらう必要があるので、20.42%の非居住者向けの源泉所得税を支払うことにしました。本来二重課税を防ぐ目的で結ばれている租税条約が、米国IRSはどうも90日以上かかるケースがあるようで(多段居住者証明ですよ?)、このように利用しにくくなっていることは本当によくないと思います。

あと、どこかのタイミングで、参加者以外にも録画を公開することになろうかと思います。現在でも参加者の方と同時視聴することはできますので、ぜひコミュニティの同時視聴会とか、社内での同時視聴会をご検討いただければと思います。

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自己組織化とは、ある程度の不便を受け入れることかもしれない

今回のカンファレンスを通じて、思い出したところがあるので最後ですが書いておきます。スクラムでは「自己組織化 Self Organization」したチームを重視しています(最新のスクラムガイドでは自己管理に代わりましたが意味するところは同じと思います )。この用語は、竹内野中 “The New New Product Development Game” から来ています。優れたプロダクトチームの人たちは、それぞれが自律的に動き、創造的に解決していくさまを表しています。メンバーを子供扱いせず、自分からチームに貢献するすべを考えていただくことを、信頼するということです。RSGTというカンファレンスが、これだけ少ないスタッフで、また多くのスピーカー、スポンサー、参加者の皆さんに支えていただけているのは、多くの参加者の方々が、この場を「よいもの」だと思い、もっとよくしたいと感じて、自ら動いていただいているからに他なりません。もしかすると、他の多くのカンファレンスに比べると、丁寧な文書での説明や、入り口での大声でのアナウンスが欠けているんじゃないかなと、思います。この点は初参加の方には申し訳なく感じることもありますが、少なくとも私は「いつも来てくれる皆さん」を重視しています。そしてそうした皆さんが、さらに新しく来た方々と繋がって、親切にご案内いただいたり、会の外でも新しい活動につなげていただいているのを見聞きします。「正統的周辺参加」という概念があります。人は専門知識を身につけるときに、組織の外延から参画して、徐々に学びながら、活動しながら、徐々に中心に向かっていく、という組織学習のモデルのようなものです。今年もしかしたら、残念だったなー、知らなかったなー、というところがあったかもしれません。会期の終了後に聞いた、面白い取り組みがあったのかもしれません。でも、焦らないでください。また来年も、その先も、できる限り同じような場を作っていきたいと考えています。みんなが飽きて来なくなるまで、RSGTがRSGTであり続けたらいいな、と考えています。

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最後に:一歩一歩進もう

技術は変わっても、人は自分の思う通りには変わってくれないものです。RSGTに関わってくださった皆さんが、徹底したリアリストとして、今年も一歩一歩、実験を繰り返していただければと、切に願っています。今年のRSGTは終わりました。お祭りの熱狂が引くのは一瞬のことです。しかし、多くの方の心の中に灯った種火は、これからの行動の糧になるんじゃないかと思います。所属組織で、コミュニティで、家庭で、そしてスクフェスで、RSGTで灯った種火を、具体的な一歩に変換して、一つ一つの実験を進めていただけることを願っています。いきなり膨らませてしまうと、割れるのも早くなります。内部のよさを磨きながら、それでいて機会を逃さず、少しずつ活動を成長させていっていただければと思います。きっと一番面白いのは、次の実験です!なので、今の実験はそこそこにして、休んでしまったほうがいいかもしれません。ゆっくりいきましょう。一歩一歩行きましょう。「スクラム自体は問題を解決しません。解決するのは人間です」

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来年もRSGTでお会いできれば幸いです。たぶん6-7月くらいからスポンサーやプロポーザルを募集するのではないかと思います。長文、お読みいただきありがとうございました。