今年の「Rakuten Technology Conference 楽天テクノロジーカンファレンス」について その2

Rakuten Technology Conference 楽天テクノロジーカンファレンス」 まであと約3週間となりました。私は今年も実行委員として皆様のご来場をお待ちしております。なお、講演は原則すべて英語で行われ、日本語への通訳はありませんのであらかじめご容赦ください。

今年も数多くの招待講演を予定しています。

招待講演 : Dave Thomas : Ruby を海外に紹介した第一人者であり、アジャイルマニフェスト起草者、達人プログラマー、電子出版Pragmatic Bookshelf を作った人

国産のプログラミング言語として有名なRuby言語のプログラマーのことをRubyistと呼ぶのですが、現在世界にいる Rubyist で、"Dave Thomas" の名を知らない人はほとんどいないでしょう。Daveさんは2001年に書籍 "Programming Ruby" (原著にサインもらうなら、いまならまだ発送間に合うんじゃないかとおもいます。) を共著し、世界にRuby言語を知らしめるきっかけを作ったのが彼です。

今回の講演は、こちらも分散処理に強い言語として注目される Erlang言語をベースに、よりわかりやすい記法を目指す新プログラミング言語 Elixir (エリクサー) の紹介と、なぜ、この言語に注目しているかについて語っていただける予定です。

なお、Erlang言語は、楽天技術研究所で開発されている分散ファイルシステム LeoFS でも採用されています。LeoFSの開発者原さんの講演もあります(15:00-)。

Daveさんは 25日にコミュニティ向けのRubyチュートリアルを行ってくれる予定です(受付サイト準備中)。

招待講演 : James O.Coplien : "組織パターン"。パターンランゲージをソフトウェアに紹介し、アジャイル開発の礎を築いた人

Copeさんはソフトウェア開発手法(オブジェクト指向アジャイル開発)の分野で多くの人の尊敬を集めている達人の一人です。C++言語でソフトウェア開発を行う際の実践的な手法や、チームとして協調作業を行う際の優れたやり方について、優れた業績を残してきました。近年では、スクラムのルールブックである「スクラムガイド」の改訂、スクラムの実践手法をパターンランゲージ形式で書き出した「スクラムパターン」に携わっています。

優れたソフトウェア開発チームとそれを取り巻く組織についてのパターンをまとめた「組織パターン」がこの夏、ついに日本語に翻訳され、注目を集めています。今回のワークショップでは、この「組織パターン」を、参加者それぞれの職場に「お持ち帰り」するためのものだそうです。

それぞれの組織や職場で、本当に価値のあるアジャイル開発を行うために、この知見を活かしていただければ幸いです。

Copeさんは、社内向けにスクラム研修を提供してくれる予定です(すみません社員限定)。ほかにも、認定スクラムマスター研修組織パターンを用いたスクラムチューニング研修が行われる予定です。