書評: はじめの一歩を踏み出そう 成功する人たちの起業術

はじめの一歩を踏み出そう 成功する人たちの起業術

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4418036016

スモールビジネスコンサルティングを長年やっている人の本です。

面白かったのはこんな話。

人には「起業家」「マネージャ」「職人」の3つの性格が共存していて

せめぎあっていると。

「起業家」はチャンスを見つめ。彼にとってマネージャは「世の中はチャンスに満ちているのに」いつも邪魔する邪魔者。

「マネージャ」は、現状をなるべくましに維持しようとする。彼にとって起業家は新しいことをもってきて現状を壊すトラブルメーカー。

「職人」は自分の能力をフルに活かして最高の仕事をしたいと望む。彼にとって起業家は新しいアイデアを見つけたと言っては人の仕事を中断させる厄介者だし、マネージャは管理しようとしてクリエイティビティを阻害する危険人物。

この3つをうまくバランスさせないと、スモールビジネスをうまくまわせないぞ、と。

よくあるのは、職人を優先してしまって燃え尽きるケース。

全部自分で背負い込んで、最初はとてもうまく行くんだけど…。

で、提言としてはこんな感じ。

・だんだん人に委譲して、ゴールは「事業売却」。

・組織図を作って役割分担をはっきりさせよ。機械的に動くという意味ではなく。

・専門のマネージャは不要。

 管理はシステム化し、システムの中にマネージメントの仕組みを詰め込め。

・従業員に上手に働いてもらうには「挑戦する価値のあるゲーム」を作れ。

 自分でつまらないゲームを人に押し付けることはできない。

…以上、肝はこんな感じ。うろ覚えですみません。

- - -

冒頭の性格類型が面白くて、そのあとも一気に読んでしまいました。

起業する人/してる人でなくても、人とのかかわりあいの中で仕事をしている人には有意義な知見をもらえる本だと思います。