7月にAgileUCD研究会でワークショップをやった「ゲームストーミング」の日本語版が出版されました(買いました)。
AgileUCD研究会で樽本さんが「御殿山白熱教室」としてワークショップをやってくださったゲームストーミングの翻訳書が出版されました。
ゲームストーミング ―会議、チーム、プロジェクトを成功へと導く87のゲーム
- 作者: Dave Gray,Sunni Brown,James Macanufo,野村恭彦,武舎広幸,武舎るみ
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2011/08/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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序盤はブレストの教科書
序盤はブレインストーミングのチュートリアルです。
特に、発散と収束の説明が重要です。
この数章だけでも、読む価値があります。
膨大な発想ゲームのカタログ
そのあとは膨大な発想ゲームのカタログです。
チームでアイデア発想や意思決定をするときの手法群です。皆で合意可能な解決策も、誰かが発想しないと作れないので、それを引き出すビジュアル的な手法やコミュニケーションのフレームワークが有用です。IDEOだと「手で考える」(書いたり、切ったり、貼ったり、手を動かしながらみんなで考える)というやつです。
オブラブやDevLOVEなどの勉強会で、やったことがあるものが結構あります。例えば、私が聞いたことがあったものを少し紹介すると....。
- Affinity Map (親和図法) : いわゆるKJ法を起源とするやつ
- Body Storming (ボディストーミング) : UXでアクティングアウトといわれるもの
- Card Sort (カードソート) : アジャイルやUXでよく使われる。アジャイルマニフェストもこれに近い方法で議論されたっぽい
- Dot Voting (ドット投票) : シールを貼って投票。これもよく使われる
- Empathy Map (親和図法) : 先週のすくすくスクラムで Jukka Lindstrom さんが紹介していた。
- Forced Ranking (強制的ランク付け) : 議論より決めてしまうときに有効な場合にやります。
- Post-Up (貼り出し法) : 全員が黙々とアイデアを紙に書いて、それを出してから議論。よく使います。
- Storyboard(絵コンテ) : これはUXではおなじみ。絵を描いて利用者シナリオを共有。Excelプロトタイピングにも載ってました
- Pecha Kucha (ペチャクチャ) : 日本の形のLTなんですが、六本木のPecha Kucha Night から英語圏でメジャーになったようです。
- Button (ボタン) : トーキングオブジェクトを持っている人だけが発言
- Elevator Pitch (エレベーターピッチ) : 短時間に説明できるように準備重要
- Open Space (オープンスペース) : Open Jam、または、アンカンファレンス。その場でサインアップしてプレゼン/セッション。デブサミ2011でもやらせていただきました。
- The World Cafe (ワールドカフェ) : Discovery Coach の人がよくやってるやつ
などなど。それぞれの起源が(不明のものもあるけど)書いてありますので、読み物として資料として重宝すると思います。
会社やコミュニティでこれからファシリテーションをしようかな、と思っている人にも、いい導入ガイドになるんじゃないでしょうか。