デブサミ10周年企画ということで、100人の筆者に一冊ずつ紹介してもらうという企画に、なぜがお声かけいただきましたので、申し訳ない気持ちを押し殺しつつ、書きました。ごめんなさい。
100人のプロが選んだソフトウェア開発の名著 君のために選んだ1冊
- 作者: デブサミ運営事務局,SEshop.com編集部
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2012/02/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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自分の分の原稿は公開してよいらしいので、こちらに公開します。
私の原稿
ハーバードビジネススクールクレイトン・クリステンセン教授は 『イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)』で、持続的イノベーションと破壊的イノベーションの2つを定義しました。持続的イノベーションとは、小規模な改善の繰り返しです。効率を改善し、コストを下げ、顧客の要望に応え続けることで、企業の競争力を維持します。しかし、長い年月のうちには、根本的な仕組みの変化をもたらす破壊的イノベーションによって、業界を牽引する企業が交替することがあります。昨今では、iPhoneから始まったスマートフォンの普及によって携帯電話の業界は一変しました。AppStoreによって多くのソフトウェア開発者が参入する事で、私たちの生活スタイルにも影響を及ぼすサービスの激変が起きています。
- 作者: トムケリー,ジョナサンリットマン,Tom Kelley,Jonathan Littman,鈴木主税
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/06
- メディア: 単行本
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- 作者: Tom Kelley,Jonathan Littman
- 出版社/メーカー: Crown Business
- 発売日: 2005/10/18
- メディア: ハードカバー
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サービスを提供する側からすれば、この激変はチャンスであり、ピンチでもあります。既存の組織において、どのようにイノベーションを生み出していくことができるでしょうか? 新しい組織を作る際に、どのような人を集めていけばいいでしょうか? あなた自身は、どのように行動していったらいいでしょうか? 本書では、この問いに答えるべく、イノベーションに必要な10つのキャラクターを紹介しています。
情報を収集するキャラクター
まず、情報を収集する3つのキャラクターがいます。
「人類学者」は人間を観察・分析をする適性/スキルを持った人です。現場にあって毎日の細かい変化やイライラに気付いたり、質問を通じて人の喜ぶ点や苦痛になる点を探し出します。彼らはイノベーションにつながるアイデアの源泉を、体験の視点から提供します。
「実験者」はどんどん新しいアイデアを試していく人です。アイデアスケッチやプロトタイピングを通じて、アイデアを見える形にし、その成功の可能性を見える化します。
「花粉の運び手」は、異なる分野の人々を結びつけ、新しい発見を誘発します。勉強会を開いたり、議論が起きるような場を作ったり。専門性と広範の両方、T字型の知識を持ち、領域を飛び越えてコミュニケーションしていきます。
土台を作るキャラクター
続いて、土台をつくる3つのキャラクターです。
「ハードル選手」は障害に打ち勝つ努力を行う人です。社内の圧力や官僚主義、失敗の恐怖に打ち勝って、執念深くかつ柔軟に前進します。
「コラボレーター」は、イノベーションを生み出すのに必要な多様な専門性や個性を、チームとしての協調作業に導くよう心を砕きます。時に反対者すら、忍耐強く味方につけます。
「監督」はブレインストーミングからプロトタイピングに到るプロセスを駆動し、ゴールの仮説を定義し、成果を促します。
成果を出すキャラクター
最後の4つは成果を出すキャラクターです。
「経験デザイナー」は人々の新たな経験を設計します。
「舞台装置家」は場作りをします。
「介護人」は優れた顧客サービスを設計します。
「語り部」はストーリーを用いて価値を伝えられるようにします。