ソフトウェア職人マニフェスト
Ron Jeffries たちが、2009年くらいから、Scrumとかチームのプラクティス中心になってしまったアジャイル業界を嘆いて、技術プラクティスの復権のためのミーティングを行っていて、そこで生まれたのがソフトウェア職人マニフェスト ( Manifest of Software Craftsmanship : ソフトウェア・クラフツマンシップ・マニフェスト) だ。
平鍋さんが当時行った翻訳はこれ。
動くソフトウェアだけでなく、しっかり作られたソフトウェアを。
変化に対応するだけでなく、着実に価値を付加していくことを。
個人と相互作用だけでなく、プロフェッショナルたちのコミュニティを。
顧客との協調だけでなく、生産的なパタートナーシップを。
なぜか本編サイトにマージされていない。
Well-Crafted は「しっかり作る」よりもっと技術職人っぽく、「精巧に作る」、「巧みに作る」というニュアンスがあったらいい気がした。
Steadily Adding Value は「着実に価値を付加していく」で異論なしだけど、その技術的背景が大事な気がする。「安定的に価値を付加する」とか。Steadilyを調べたら「絶え間なく」なんてのが出てきたので、Continuous Delivery的にはこっちのほうがそれっぽい。
Community of Professionals は「プロフェッショナルたちのコミュニティ」は、たぶんコミュニティオブプラクティスからもじってるんだと思うけど、そのまま訳すと意味不明なのが難しいところ。個人と対話より、という文脈なのでただ複数形というより、主体と主体が積極的にコミュニティを作るというニュアンスで「プロフェッショナル同士のコミュニティ」とかどうかなぁ。
Productive Partnership は「生産的なパタートナーシップ」でこれは単に誤字修正で「生産的なパートナーシップ」としたところで、よくわかんない気もした。日本だとパートナーシップがちょっと活動というより関係に過ぎないっぽい匂い。形だけの関係でもパートナーって言っちゃうので感じ悪い言葉になってしまっている。「生産的な協業関係を」協調だけでなく何かを一緒に作るという意味で、協"業"するなんて言葉の遊びも入れてみた。
動くソフトウェアだけでなく、巧みに作られたソフトウェアを。
変化に対応するだけでなく、絶え間なく価値を付加していくことを。
個人と相互作用だけでなく、プロフェッショナル同士のコミュニティを。
顧客との協調だけでなく、生産的な協業関係を。
ちょっと平鍋さんに見てもらって、まだメンテされてるようなら、本家に送ってみようかな。
Manifesto for Software Craftsmanship