カンファレンスの雰囲気作りについて

RSGT2020今年もつつがなく開催できました。お陰さまですごく楽しかったという声を多くお聞きしてほっとしてます。スタッフのみなさんおつかれさまでした。スピーカーの皆さんも高いプレッシャーの中、出来る限りのものをぶつけていただいて、本当に感謝していますし、すごいなーと思います。尊敬します。

 

すごく雰囲気が良かったというご評価をいただくことが多くて、大変ありがたく感じております。雰囲気作りについて、ちょっと思ったことをFacebookに書いたら長くなったのでブログに転記しました。


カンファレンス会場の雰囲気なんて参加者の人たちが作ってるものなので実行委員はなにもしてません。なるべく会話を邪魔しないで済むように空間を考えたり、大きく声を出して指示しなくても自然と必要な場所に流れるのがベスト。そのために例えば受付では変な人が入ってこないようにリスクを摘み取ってたり、場を壊してしまいそうなリスクをどんどん排除してる。

企画側のエゴで盛り上げたいとは思ってません。基調講演は実行委員で決めさせてもらってるけど、純粋に自分たちが聞きたい話を呼んでるだけで。去年うまくいってそうなことは基本そのまま。検査と適応の繰り返し。出来るだけ手抜きする。他の誰かに呪いを押し付けるくらいなら、やらない。無理しない。だれかが無理するようにもしたくない。

「自分が関わる以上もっと貢献してよくしなければ」とか思ってる人がいるとしたら、そんなんいいから、ちゃんと朝きて、元気に帰ってもらうことが大事。事故なく怪我なく終われば楽しい。今年風邪ひいたら来年頑張って。

ハコの大きさを無理せず、チケットが売れてるなら資金的には気にしなくていいので(入手困難ごめんなさい)、必要なところはお金で解決する。でもアウトソースすると必要な情報揃える事に忙殺されるので、必要なとこだけ継続的にお付き合いしたい。去年と大体同じです。わかりました。で発注したい。

これをやったらいいと思う!そうだね!誰がやる?いないね。じゃあやめとこう。で結構いろんなことを廃案にしてます。やれるならやったらいいし、うまくいったら続けていきたいけど、無理しない。正しい無理などない。

実行委員もボランティアも2/3以上の人が熟練なので、いつもの感じで自律的に対応できる。たぶん参加者もスポンサーさんもそう。そこに画期的な新企画なんていらないのでやらない。基本去年と同じ。ご飯があって椅子と机があって仲間がいれば楽しい。話し合えれば学びが最大化する。また来年も来ようと思う。同僚も連れてきたいと思う。知り合いにも紹介しよう。楽しくて、やりたいことができて、学びがある。ディズニーランドみたいなもの。キャストとゲストがいるだけ。そこに一方的にサービスされるお客さんはいないんです。

ということでうまくいっているとしたら偶然なので、もっとこうしたい、みたいなご提案はありがたいですけど、やるとなると現状維持を優先したいです。収容人数を倍にしろ1000人いけるとか言われても、場所探しからファイナンスから動線からスタッフ配置から諸々、やったことないことが増えれば増えるだけ、チームや場が不安定になるのは、スクラム から学んでることじゃないですか。

規模を大きくするにしても30%くらいまでにしたいのは、常に2/3は去年と同じにしたいから。同じような会場、トラック構成、スポンサー規模、飲み食い、参加者やスタッフ。「30%は人工的な数字」って言われたけど、割と根拠あると思ってます。2/3を経験者にする。Succeeding with Agile に書いてあったように、文化は多数決なので。

初めての時って興奮して新しいものを足したくなるんですけど、Less is more で、ROI高くしないと、自分が楽しめないと思うんですよね。スタッフが一番楽しみたくてやってるのに滅私奉公だと続かない。スタッフが続かないと引継ぎ負荷が上がってROIが下がる。

スクラムも知られてなくて、チケットも売れなかった時代を経験してる人たちがいなくなると、またちょっと変わっていくのかもしてないけど、今はなるべく現状維持で、来る人の認知負荷が低い状態を維持したいです。馴染みの銭湯が毎回模様替えしてたら居心地悪いので(なんのこっちゃ)。