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スクラムの定義の改訂 - スクラムアップデート2011

scrum

(3:30修正: タイトルから「大幅な」を削除しました。根本は変わっていません。スクラム実践者がよく使う用語の定義がいくつか変わりました)

スクラムガイドの更新がありました。角さん翻訳ありがとう!スクラムの共同開発者のケン・シュウェイバーさんが作ってきたものですが、今回は大幅な変更になっています。もう一人の共同開発者ジェフサザーランドさんや、ジム・コプリエンさんがかなり協力してるところも注目。昨年12月の認定スクラムマスタ研修(講師:ジム・コプリエン)や今年1月の認定スクラムプロダクトオーナー研修(講師:ガブリエル・ベネフィールド&ジェフ・サザーランド)で言われていたような感じに近づいた感じがします。この2件の研修に偶然にも関わらせていただいたことに大変感謝しています。参加していただいた皆様、一緒にスタッフ業してくださった皆様に大変感謝しております。

ケン・シュウェイバーさんが今回の変更について述べている資料を、簡単ですが非公式に訳してみました。Scrumが発表から満15年を経て原点に立ち返り、スクラムそのものと、それを補完する様々な戦略の線引きを明確にしよう、という意図があるように感じられます。ご参考になれば幸いです。

スクラムアップデート2011

http://www.scrum.org/Portals/0/Documents/Scrum%20Updates/Scrum%20Update%202011.pdf

世の中のほとんどのゲームや活動には、ルールが規定され、戦略とは分けて考えられている。例えば、チェスのルールブックは、ゲームを行うことで進化を遂げてきた多様な戦略には触れていない。だから、スクラムのルールブックもそのようにするべきだと考えている。

その点をふまえ、ジェフサザーランドと私(ケン・シュウェイバー)はスクラムのアップデートを、スクラムガイドの更新という形で、ここに発表させていただく。我々はコミュニティと緊密に連携している。デヴィッド・スターとジム・コプリエンはコミュニティとの連携の点で大きな寄与をしてくれた。今後は年次のアップデート行っていきたいと考えている。

スクラムガイドはスクラムの完全なルールブックであり、スクラムそのものを説明するドキュメントだ。スクラムガイドとチェスのルールはいずれも、駒の動かし方、ターン制の行い方、なにが勝利か、などを規定している。

スクラムを行う上での戦略も、チェスを行う上での戦略も、たくさんの書籍、文書、ブログ記事があり、それぞれのトピックについて、非常に様々な説明がなされている。我々はスクラムガイドを改訂する作業のなかで、ノウハウ、必須でない(オプショナルな)プラクティス、テクニックの類はすべて削除した。スクラムにおいて長らく誤解を生んできたいくつかの言い回しを改めることも、この中で行っている。

このスクラムの宣言書のうち、改められた部分をみなさんと共有したい。スクラムの根幹は全く変わらないが、長い年月を経て、いくつかの定義の明確化を行っている。それぞれの変更点は、将来的には一つ一つ記事にされるに値するが、ここで簡単に記しておきたい。

  • インクリメントを作成する作業を行うチームは、開発チーム(Development Team)という。個々のチームメンバーの仕事がなんであれ、彼らを開発者(Developers)と呼称する。
  • 開発チームはスプリント計画ミーティングで計画された仕事を完了させることを約束(コミット)することはない。開発チームは完了すると信じている仕事の予測を行うだけだ。予測はスプリントを行う途中で得られる情報によって変化する。
  • スクラムでは、バーンダウンチャートを用いて進捗をモニタすることを命じることはしない。スクラムでは以下のことのみ要求する。
    • 日次ベースで、当該スプリントの残りの仕事を集計し、皆で認識する。
    • スプリント全体を通じて、常に、仕事の完了の傾向(トレンド)を把握することを怠ってはならない。
  • リリース計画は、スクラムを行う上で非常に有用だが、スクラムの必須要件とはしない。
  • スプリントバックログはプロダクトバックログのうち、そのスプリントで行うものを取り分け、デリバリー(成果の提出)計画を行ったものである。「スプリントバックログ項目」というコンセプトは、よい計画に役立つだろうが、必須ではない。自己組織的な開発チームは常に計画を持っている。
  • プロダクトバックログは「順番に並んでいる(ordered)」。「優先度付け(prioritized)」されている訳ではない。プロダクトオーナーには生み出される価値を、自身の置かれた状況をふまえて最適化するための自由裁量部分(フレキシビリティ)を与える。

ケン・シュウェイバー

以上、翻訳終わり

(原文と見比べていただいて、誤訳や勘違い等がありましたら、ご指摘いただければ幸いです。)

参考