読みかけ書評: イノベーションへの解

イノベーションへの解

The Innovator's Solution

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798104930/

イノベーションへの解—利益ある成長に向けて

を読んでいます。

イノベーションのジレンマ」の続編的な本で、

今度はどうやってイノベーションのジレンマ

対応して持続的に成長(?)生き残り(?)するか

ということが論じられています。たぶん。

第3章「顧客が求める製品とは」は、

顧客が選択する製品はどういうものか説明。

「30代男性」とか、旧来のマーケティング

よくあるカテゴライズ(市場細分化)でもって統計的に

ニーズを集計することの危うさを指摘している。

顧客は、先に、何かしら片付けたい用事があって、

それをとりあえず楽チンに解決してくれる製品を

探し求めるものだと定義し、そのような場合、

顧客が喜んで追加投資をするのは、いままでの

解決をより進化させ高度にする、というのではなく、

明確に何か片付けたい問題を処理してくれる

ことだ、と。だから、何%高速化とか、そういうのは、

それによって、片付く問題があってはじめて

意味があるのだと。

そこを読み違えて高機能化に走ると、いつか

その問題を別の角度や別の観点から解決する

まったく違う種別の安価な製品に取って代わられる

可能性(イノベーションのジレンマ)があると。

まあ、かなりぶっちゃけて書くとこんな感じの

話だったんじゃないかと思う。

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ところで・・・

ここで、顧客という人のモデルを作っているんだけど、

そういえば、顧客とかユーザというモデルって、

いろんな分野で定義されるなぁ、と思った。

マーケティング

・ソフトウェア開発

ユーザビリティ

・ミクロ経済(最近読んでない)

まあ、当たり前なんですけど。

で、マーケティングユーザビリティの本あたりに登場する

ユーザ分析というのは、実は非常に似通っているんじゃ

ないか、という感じがした。

そういえば、「アフォーダンス」が紹介されていたり、

どっかに認知心理学という単語も見たな。

まあ、ユーザビリティ評価を依頼する人は、

顧客のウケを狙っているわけで、

そういう意味では一種のブランド戦略。

マーケティング活動の一環ということになるか。

だとすると、マーケティングユーザビリティ

見据えているユーザ、およびユーザ行動を研究する

枠組みっていうのは、ある程度共通するのかもしれない。

ユーザビリティ評価コンサルさんは、やっぱり

ユーザビリティ向上に伴ってどれだけ利益が上がるかって

ことを間接的に言っておかないと彼らにとってのお客も

増えないわけで。

あんまし、まとまってないですけど、

そんなことを感じながら読んだわけです。